今宵も金星と水星が並ぶ2022/12/30

20221230水星と金星の接近
昨夕も金星と水星が近くに見えました。最接近した一日前の夕方と同じカメラで撮影してみました(左画像)。明るく見える金星とほぼ同じ高さで、右側にかき消えそうに並ぶ水星が見つかるでしょうか?これ、実際の空では双眼鏡を使ってもぎりぎりの光り方でした。2022年大晦日の夕方は水星のほうが低くなります。

西空全体は下A画像のような美しい光景でした。少し雲があったものの、それがまた郷愁を引き立てます。よく見ると淡い薄明光線が中央下から左上に向かってスウッとのびています。カラーではかえって分かりにくいのでRGB分解し、R画像のみ取り出したのが下B画像。夕焼け色の薄明光線はこの方法だと分かりますね。(カラー元画像×R白黒画像と演算すると赤色成分のコントラストが高いカラー画像が得られます。)光線の元あたりに富士山があるので、最初は富士山の影だろうかと思ったのですが、太陽はもっと左へ沈んだので、正体は不明です。日没後の太陽が右下へ移動して富士山より右に位置すれば辻褄が合うのですが、確かなことは分かりません。

  • 20221230宵の西空

    A.30日宵の西空
  • 20221230宵の西空

    B.30日宵の西空(R成分)


20220630薄明光線・原画
上のR画像加工について、もう少し分かりやすい例を示しましょう。左は2022年6月30日に見えた薄明光線です。これを元画像として、適当な画像処理ソフトでRGB分解すると下1・2・3画像のようになります。朝夕に見える赤やオレンジ系の色が付いた光線はRやGのプレーンではっきりしたコントラストが付くことが分かりますね。対してBプレーンはほとんど分かりません。

さらにRプレーン(Rのみの白黒画像)を元画像に掛け合わせると下4画像になります。一番コントラストが強い白黒プレーンを乗じることで、明暗がはっきりしたカラー画像となる訳です。元画像ではほとんど分からない「反薄明光線の中の影」まで確認できますね。元々淡いものに対してコントラストの強い系統色が分かっている場合、この方法を使って強めることができます。

  • 20220630薄明光線・R

    1.R(赤)プレーン
  • 20220630薄明光線・G

    2.G(緑)プレーン
  • 20220630薄明光線・B

    3.B(青)プレーン
  • 20220630薄明光線・再合成

    4.再合成


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