月へ向かうチャンドラヤーン3号を検出2023/08/03

20230803-0030JSTチャンドラヤーン3号
地球周回軌道を離脱し、月周回に移行するため移動中のチャンドラヤーン3号を捕捉できるか試してみました。

昨夜から今朝にかけては満月過ぎの月が残る空。足早に通り過ぎる雲が結構多く、タイミングを見るのに苦労しました。探査機の移動は地球周回よりだいぶ遅くなったため露出時間は伸ばせるのですが、月明かりが大きいですからむやみに伸ばしても悪影響が勝ってしまいます。何回か試写した後、本番撮影。3日0:30から2:00まで30分インターバルで4回撮影(基準時間プラスマイナス10分間露出)。うち一回は一応写っていますが雲が多くてNG。一番良かった画像は最初の0:30の回でした(左画像)。最後の2:00の回(下A画像)も恒星に重なった事を除けばきれいな点像です。わずかな時間差でも見かけの移動速度や方向が変化していることが分かります。

だいぶ暗くなりましたが、探査機はしっかり像を結んでくれました。相変わらず赤みを帯びた色に写ります。探査機外壁の特性でしょうかね?とにかくきれいに写ってくれて良かった…。三夜目の検出も成功裏に終わりました。0:30時点の探査機地心距離はおよそ274018km。月平均距離の71%ほど進みました。順調なら明日には月の引力につかまって周回を始めるでしょう。

月面も撮影したかったけれど、ひと通り撮影が終わる頃には建物に隠れてしまいました。仕方がないので、望遠鏡を向けられる木星を撮影(下B画像)。右下に写っているのはガニメデです。細かい大気の揺れが取れませんでしたが、大揺れは無かったので眼視でも見やすく助かりました。

  • 20230803-0200JSTチャンドラヤーン3号

    A.3日2:00JST・チャンドラヤーン3号
  • 20230803木星

    B.3日明け方の木星とガニメデ


参考:
チャンドラヤーン3号、月周回軌道へ向かう(2023/08/01)
チャンドラヤーン3号の検出・二夜目(2023/07/29)
チャンドラヤーン3号の撮影に挑戦(2023/07/27)

今日の太陽2023/08/03

20230803太陽
朝から良い天気ですが、予報以上に風が強まってしまいました。昼間の金星撮影を予定していたけれどやむなく中止。気象庁アメダス速報値の本日0時から15時までの集計による夏日地点数は900、真夏日地点数は703、猛暑日地点数は226、酷暑日地点数は0。国内最高が40度を越えそうで越えない日が続いています。

20230803太陽リム
左は13:30頃の太陽。左下からやや大きめの黒点が現れました。今日昼までに採番されてないようですがプラージュも伴っているし、間もなく目立ち始めるでしょう。プロミネンスは小さいものばかりですね。ちょっと見づらいのですが、南極域を横断する太くて大きなダークフィラメントがあります。