満月前夜の天気は下り坂2023/05/05

20230504_16583月
昨夕から今日未明まで、予報に反して良く晴れてくれました。ただ夜半前は雲も無いのに月の回りが白く濁り、ごく淡い光環のようになっていました。また未明頃から薄雲が空全体を覆うようになりました。

左画像は4日23時前の撮影で、太陽黄経差は約165.83°、撮影高度は約42.18°、月齢は14.41。満月まで残り27.5時間です。シーイングは前夜並に酷い状態でした。南中高度が下がってきたことも影響するのでしょう。

北半球の欠け際にはパスカル、クレオストラトス、クセノファネス、レプソルト、ジェラルド、フォン・ブラウン。赤道付近はヴァスコ・ダ・ガマやオルバース、へディンあたりの複雑な地形、南半球はオリエンタレ盆地周囲を囲む山々からピンレの向こう側にかけて明暗境界。ひと晩前はあまり見えなかったバイイやグリマルディなどはすっかり日向に出ました。

秤動変化によって月の中心が次第に北へ移ってきたので、フンボルト海がわずかに見えたことにちょっとした感動を覚えました。逆に、良く見えているバイイはいつもより小さく感じます。秋から冬の中ごろにはバイイが見やすいタイミングが二十六夜月から下弦過ぎのころへ移ります。

西から天気が下り坂。今夜の月食はどうなるでしょうか?

今日の太陽とハロ現象2023/05/05

20230505太陽
朝から雲が多い予報が外れ、青空が圧倒していました。昨日同様気温が上がり、13時過ぎには25度に到達。また風が強く、6m/s超えです。

20230505太陽リム
左は12:40ごろの太陽。左半球の黒点の団体に新しく13299が追加されました。着々と極大に近くなるようなこの感じ、いいですねぇ。左上のプロミネンスも賑やかです。

20230505環水平アーク
太陽観察中、真下にあった雲が色づいていました。位置と色合いからして、環水平アークの一部と思われます。当地では太陽南中時に環水平アークの高度が20°を越える季節となりました。今はちょうど太陽南中とアークのピーク高度がほぼ一致していますが、もう少し夏至に近づくと南中時の太陽が高過ぎてアークが薄くなってしまう様になります。

「環水平アークは正午頃がピーク」と覚えるのは間違い。正午に太陽が南中するのは東経135°だけですし、出現環境が一定の場合、南中高度が68°(環水平アークのピーク)を越えてしまう場所・時期は逆に見づらくなるのです。