シリウスが最高に美しい2022/11/18

20221118シリウス
昨日夕方に回復していた空は、日暮れと共に再び雲に覆われてしまいました。雲が一気に引いたのは今朝3時過ぎ。それ以降は穏やかな星月に包まれ、とても幸せを感じました。

星空をあれこれ見て回ったなかで一番キレイだったのはシリウス(左画像)。撮影は5時少し前だったので南中を過ぎてだいぶ西に傾いた頃です。伴星がちゃんと見え、シーイングがあまり良くないにも関わらず今までで一番良い写りでした。シリウスBが主星から離れるのは計算上来週の11月25日(※諸説あるけれど、最新軌道要素を使ってオーソドックスに計算するとこの日になります)。ベストタイミングで良い記録を残すことができました。

シリウスの前には火星も撮影(下A画像)。もう西に傾いて建物すれすれだったので無理することもなかったけれど、こちらも地球最接近まであと十日あまりですからね。輝面比は97.6%に達しました。嬉しいことに、9月以来ずっと見えなかった南極冠が再び見え始まりました。溶けてなくなっていた訳ではなく、自転軸の傾きの関係で縁ギリギリに追いやられていたからです。今後は地球のほうを向きますから、更に見やすくなるでしょう。

アルテミス計画のオリオン宇宙船が向かっている月も観察しました(下B画像)。5:10前の撮影で、太陽黄経差は約284.26°、撮影高度は約57.52°、月齢23.39。かなり欠けています。欠け際に近づく虹の入り江がとても栄えるタイミング。コペルニクス、ブリアルドゥス、ヴィルヘルム、ロンゴモンタヌス、ブランカヌスなどが暗闇に飲まれようとしています。ロンゴモンタヌス内にはRay現象が見えており、二本の光の筋が確認できました。オリエンタレ盆地も一晩前よりさらに見やすくなりましたね。

コペルニクス近くの月面N地形は下弦側でも良く見えています(下C画像)。下の画像はアリスタルコスからコペルニクスにかけてあらためて撮影したもので、N地形の他にも小さなドーム地形がたくさん見えています。もう少し時間があったらなあ、と名残惜しみつつ、夜明けに消えてゆく星月を見送りました。

  • 20221118火星

    A.
  • 20221118_28426月

    B.
  • 20221118月面N地形

    C.


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