2021年初日の出/初日の入りマップ(世界版)2020/12/31

2021年初日の出マップ
近年は様々な情報ソースから初日の出時刻が得られるようになりました。当ブログでも毎年「初日の出マップ」を公開しており、少しずつ改良しながら「他では見ることのないようなもの」を目指しています。2020年は「初日の入りマップ」を加えました。あまり意識して見ることのない初日の入りにも注目してほしかったからです。

2021年はどうしようか悩み、世界地図にしてみようと思い立ちました。冒頭図が「2021年・初日の出マップ世界版」、記事末右下図が「同・初日の入りマップ世界版」です。2021年元日がどのように明けてゆくか(暮れてゆくか)、ひと目で分かりますね。日時表記は世界時ですからお間違えなきように。日本時間にするには+9時間足してください。例えば日本付近の初日の出は(12月)31日22:00のラインが横切っていますね。31日22:00UT=1日7:00JSTです。

気象衛星からの春夏秋冬
気象衛星ひまわり全球画像(右画像/画像元:NICTサイエンスクラウド)を見ると太陽の光が当たっているところと当たってないところの境界が見えます。要はこの「明暗境界」が日出/日没同時曲線なわけで、このラインを地図化すれば良いのです。同じような曲線のコピペに見えますが、東から西へ移るとともに太陽位置は変化しますから同じになりません。(※尤も、この縮尺では違いが分かりませんけど…。)そして仮に幾何学的には単純だとしても、私達はどこかの国に属し、その国の採用する時間制度に則って日付を区切り、1月1日を決め、そのルールのもとで初めて「年間最初の日の出」が決まるわけ。つまり「世界の至るところで1月1日0:00(ローカルタイム)が違う」…これが話をややこしくします。

世界各地の時差(タイムゾーン)は世界時に対してプラスマイナス12時間の幅があり、所によっては更に補正されます。このため世界の初日の出を考えるには、日本周辺だけに比べ桁違いに難しくなります。また極夜(一日中日が昇らない)・白夜(一日中日が沈まない)地域だってあるでしょう。世界全体の日出没計算量も半端じゃありません。今回は日付変更線(経度180°近辺)をまたぐラインの時間幅を大きくして対処しました。極夜や白夜に近いところは計算時間の節約で端点処理を切り捨てているところもあるので不揃いです。ご容赦ください。

2021年初日の入マップ

  • 各地図の同時曲線は自作プログラムによる計算です。
  • 大気補正は考慮していません。
  • 同時曲線は年により若干の差があります。
南太平洋の島国では、距離が近いのに日付変更線で区切られてしまうところがあり、同じ日の出なのに初日の出と前年大晦日の日の出に分かれてしまう地域も!…また南半球でサマータイムを導入している場合、夏である元日はタイムゾーンが1時間ずれる場合もって厄介。世界時表記だと一貫性があり分かりやすいですが、現地時間表記だとどこもかしこも1月1日朝/夕の時刻になってしまうでしょう。経度方向に広いのにタイムソーンがひとつの国もあれば、分けている国もありますから、人それぞれ、国それぞれなんですね。

幾つかの国にスポットを当てて、この国の場合はどうなんだろう?隣国との違いはあるんだろうか?この国とあっちの国の日の出が同じなんて意外…などと想像を膨らませ、日の出入りマップを味わって頂ければ幸いです。

参考:
日出没・暦関連の記事(ブログ内)

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