澄んだ宵空で三天体の競演2020/12/18

20201217月・木星・土星の接近
当地・茨城県南部は昨夕とても良い天気に恵まれ、「月・木星・土星の接近」を楽しむことができました。めったに起きない貴重なチャンスに晴れてくれるのは本当に嬉しいですね。

日中は6m/sから7m/sの風が吹き荒れ、晴れても厳しい状況でした。幸い夕方近くなると3m/s程度まで収まってくれました。右下画像は日没約30分後の西空。月齢2.7の月は早くから見つかり、日没後は木星や土星、ベガやアルタイルなど次々に見えだしました。ここから天体たちが電線にかかるまでの30分間が勝負です。

20201217月・木星・土星の接近
手持ちの機材が少ないため、二階ベランダに設置した架台で全景を撮った後、カメラを持って一階屋外へ移動し、軽望遠鏡でクローズアップを狙いました(左上画像)。濃密な30分間ですので、長焦点クローズアップはお休み。なお本記事の星野はすべて画像上方向が天頂方向です。

20081201・月・金星・木星
あまり拡大しなくてもガリレオ衛星や土星のタイタンはよく写ります。地球照もよく輝いていました。影になっている側にも模様が見えてしまうんだから面白い。ちょっと長すぎる面立ちですが、2008年12月1日の「月・金星・木星によるスマイルマーク」(左画像)に似てますね。(→参考:2019年11月30日記事。)

20201217月・木星・土星の接近
あらためて接近の様子を見てみましょう。昨日の記事に書いた通り、17日宵から離角が30分角を割り込むようになりました。視直径31.8分角の月が近くにあるから比べやすいですね。

月面と視野範囲
左は昨夕やや広めに撮影したもので、やぎ座頭部も一緒に入れてあります。2020年12月9日の記事に書きましたが、やぎ座α星は代表的な肉眼二重星。木星と土星は最接近時にα1・α2の離角より近くなるのです。次に見るときは比べてみてください。

月面模様も離角(角距離)や視野・写野を大雑把に見積もりたいときに使えます。おおむね右のようになりますから、観察前にお月さまをチラ見して測っておきましょう。

惑星同士の超接近ペース
それにしても本当に長く楽しめる現象ですね。一般に接近会合は数日もすれば離れてしまうものです。今回は外惑星同士であることと、両天体が同じ方向に動いている(どちらも順行)ことが好条件を生んでいます。

今回より近かった2016年1月の「金星と土星の接近」と比べてみましょう(→接近時の記事はここここ)。右図は各接近の最接近時刻を基準に、-240h(10日前)から+240h(10日後)の角距離(離角)をグラフ化したもの。接近や離脱のペースがこんなにも違うんです。今回は離角1度内が19日間も持続していますが、金星・土星のときは2日も持ちませんでした。内惑星や月を含む接近では話題になる前に終わってしまうのですね。

次に月・木星・土星が相互に5°角以内となるのは2080年9月24日夜、8°角まで緩めても2059年9月26日未明まで起こりません。多くの方々には縁遠い未来でしょう。生活時間内に木星・土星会合をじっくり観察できる今回は、惑星と恒星の違いを実体験できる最高のチャンス。コロナ対策・防寒対策をしっかりなさって、ご近所さん誘ってご覧ください。機材がなくても十分楽しいですよ。

今日の太陽とハロ2020/12/18

20201218太陽
昨夜は快星、明け方はなんとマイナス6度を下回りました。昨日はマイナス5度で滅多に無いと書いたばかりなのに…。昔はもう少し寒くなることもあったのですが、ここ20年ではあり得ない気温です。本当に強烈寒波…。ということで、今日も朝からよく晴れています。

20201218太陽リム
左は10:40前の太陽。活動領域12792はほぼ中央子午線に来ました。12793にある唯一の黒点は衰えつつあるようです。もうHα画像では見えません。右下にかなり大きなプロミネンスが出ていました。この緯度は本当に長いこと続きますね。もう数日すると左下から活発な領域がやってきそうです。

(夕方追記)
日没が迫ってきたころ天気確認でベランダへ出たら、淡い内暈と幻日が見えました。幻日は左右で明らかに高さが違っていたので、縦に長い幻日(雲が無くて一部が見えない)だと思われます。

  • 20201218幻日

    A.幻日と内暈
  • 20201218幻日

    B.幻日(左側)
  • 20201218幻日

    C.幻日(右側)