2017年で最も日の入りが遅いシーズンです2017/06/24

【ご注意】この記事は2017年のものです。お調べになりたい年号に合った記事をご覧ください。
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【日の入りが最も遅い日と日没時刻・2017年調べ】
場所最遅日・日没時刻
日本最北端(北海道・択捉島)6月26日(月)18:58
北海道(稚内市)6月26日(月)19:27
北海道(根室市)6月27日(火)19:03
青森県(青森市)6月27日(火)19:13
北海道(函館市)6月27日(火)19:17
北海道(札幌市)6月27日(火)19:19
宮城県(仙台市)6月28日(水)19:06
福島県(福島市)6月28日(水)19:06
山形県(山形市)6月28日(水)19:09
岩手県(盛岡市)6月28日(水)19:10
新潟県(新潟市)6月28日(水)19:11
秋田県(秋田市)6月28日(水)19:12
長野県(長野市)6月28日(水)19:14
千葉県(千葉市)6月29日(木)19:00
茨城県(水戸市)6月29日(木)19:01
東京都(日本経緯度原点)6月29日(木)19:01
神奈川県(横浜市)6月29日(木)19:01
茨城県(つくば市)6月29日(木)19:02
東京都(新宿区)6月29日(木)19:03
埼玉県(さいたま市)6月29日(木)19:03
栃木県(宇都宮市)6月29日(木)19:05
静岡県(静岡市)6月29日(木)19:05
群馬県(前橋市)6月29日(木)19:08
山梨県(甲府市)6月29日(木)19:09
愛知県(名古屋市)6月29日(木)19:12
三重県(津市)6月29日(木)19:12
岐阜県(岐阜市)6月29日(木)19:13
富山県(富山市)6月29日(木)19:15
奈良県(奈良市)6月29日(木)19:16
京都府(京都市)6月29日(木)19:16
大阪府(大阪市)6月29日(木)19:16
和歌山県(和歌山市)6月29日(木)19:16
富士山山頂6月29日(木)19:17
石川県(金沢市)6月29日(木)19:17
福井県(福井市)6月29日(木)19:17
滋賀県(大津市)6月29日(木)19:17
兵庫県(神戸市)6月29日(木)19:18
徳島県(徳島市)6月29日(木)19:18
高知県(高知市)6月29日(木)19:20
香川県(高松市)6月29日(木)19:20
岡山県(岡山市)6月29日(木)19:22
鳥取県(鳥取市)6月29日(木)19:23
愛媛県(松山市)6月29日(木)19:25
広島県(広島市)6月29日(木)19:27
島根県(松江市)6月29日(木)19:28
山口県(山口市)6月29日(木)19:31
福岡県(福岡市)6月29日(木)19:33
東京都(八丈町)6月30日(金)18:56
宮崎県(宮崎市)6月30日(金)19:25
大分県(大分市)6月30日(金)19:27
鹿児島県(鹿児島市)6月30日(金)19:27
熊本県(熊本市)6月30日(金)19:30
佐賀県(佐賀市)6月30日(金)19:33
長崎県(長崎市)6月30日(金)19:33
鹿児島県(奄美市)7月 1日(土)19:24
東京都(小笠原村)7月 2日(日)18:30
沖縄県(那覇市)7月 2日(日)19:26
日本最東端(東京都・南鳥島)7月 3日(月)17:36
沖縄県(石垣市)7月 3日(月)19:37
日本最西端(沖縄県・与那国島)7月 3日(月)19:41
日本最南端(東京都・沖ノ鳥島)7月 5日(水)18:40

梅雨の時期もそろそろ折り返し点が近づいているでしょうか。近年この時期は空梅雨だの大雨だのと“荒れた梅雨模様”が取り沙汰されます。しかしながら十分根拠のあるデータを比較しないまま「最近の印象」のみで世論が構築されるのは好ましくありません。人間の感覚は結構鋭敏とは思いますが、時に「気のせい」だけのこともありますからね。それに現代人はだいぶ「自然の感覚」を失っているでしょうから。



それはさておき、今年も日没時刻がもっとも遅くなる時期を迎えました。今月7日の記事では日の出が最も早い時期と紹介したばかりですが、今回は日没のほうです。この時期に昼間の時間が長くなることは、「日の出が早い」ことと「日の入りが遅い」ことの2つの原因が相まっているのです。よほど感覚が鋭い人でもない限り、それぞれの時期が異なっているとは気付けないでしょう。



右表は当ブログのユーティリティ:太陽と月の時刻表/夜空の時刻表にある「日出没の最大最小」計算機能を使い、2017年の日没最遅日を全国県庁所在地などで比較したもの。昨年の表と比べると若干の時刻差や順位の違いがありますが、日付単位をひとくくりで見れば入れ替えはありません。北国から始まってだんだん南下し、日本最南端の沖ノ鳥島でもっとも遅い「最遅日」を迎えます。



今回も2017年1月6日の記事前出6月7日の記事のように日没最遅マップを記事末に掲載しました。これはつまり右表を正確・精密に地図化したものです。紫線が日没最遅日の境界、ライトグレイの格子線は2°ごとの経緯線。今までの地図同様に境界線は緯度線に平行ではなく、わずかに右上がりです。日本一日没が遅い島で知られる与那国島は、決して日本一日没最遅日が遅いわけではないことが分かりますね。

冬の地図(日出最遅)に比べ、夏の地図2枚(日出最早・日没最遅)は境界線の間隔がゆったりしています。地図は残り一枚…12月頃にやってくる「日没最早マップ」をもって4枚が出そろいますが、どんな結果になるでしょうか?それは12月のお楽しみに。


2017年日没最遅マップ


2017年の夏至です2017/06/21

ホタルの乱舞
私の住む街の一角で見られたゲンジボタルの光景。外からは見えない、藪に流れる小川に沿って飛び交います。
本日、2017年の夏至を迎えました。当地・茨城県南部は朝に降り出した雨が次第に強くなっています。正午現在の気温は低く停滞し、雨が降り出す前の夜より少し低くなりました。

本来なら夏至の頃ともなれば夜でもかなり暑くなります。宵の気温が20度を軽く越し、蒸し暑さを感じる夜にはゲンジボタルが姿を現すシーズン。といっても近年は光害で夜が明るくなり、生息できそうな水辺も激減してますから、乱舞するほどではありません。県内のホタル生息地を幾つも訪ね歩きましたが、ホタルが多い地域ほど「人が苦労して生息環境を維持している場所」ばかり。なんともさみしい状況です。

ところでホタルは夜の昆虫というイメージが大きいけれど、夜しか生きられないわけではありません。明るく暑い日中は飛び回らず休んでいるだけで、注意深く探せば見つけることはできます。でも日差しを避けて暗い茂みに隠れているため、おいそれとは見つかりませんよ。人間もそうですが、熱中症にならないためには十分に涼しい日陰に入る必要があります。

赤道面と軌道面
(A)

赤道面と軌道面
(B)
同じ時刻でも季節によって方向がまるで違う太陽を避けるというのは案外大変。試しにお家の庭や近所のオープンスペースで「一日中、一度も日光が当たらない場所」を探してみてください。ほとんど見つからないと思いますよ。動物ならまだしも、根付いたら身動きの取れない植物なんて悲惨でしょう。多湿を欲する植物は、風媒花のように勝手気ままに命を移動させず、たどり着いた湿地でひたすら根を張り巡らして増える必要があるかも知れませんね。

2016年の冬至の記事に右(A)の「地球軌道と季節の関係図」を載せ、「このような図は季節によって日差しが変わるのをイメージしづらい」という主旨を述べました。一例ですが右(B)図のように地球を中心に据え、地軸を上下方向に揃え、地球から見た各季節の太陽を天動説的に描いたらどうでしょう。地球の赤道面に対して地球の軌道面は「地軸の傾き」だけ傾斜していますから、夏の太陽は少し上側(北)から地球を照らすことがよく分かります。この図で太陽がもっとも高くなる日が夏至と言うことですね。

高さだけでなく、太陽の見える方向も合わせて考えてみましょう。下に5つの街について、「2017年の年始から年末まで毎日、3時から21時まで1時間おきに太陽が見える方向を全てプロットする」という計算プログラムを作って描いたグラフを掲載しました。高さは0°(水平)から90°(天頂)まで、方位は0°(北)から東(90°)まわりで360°(北に戻る)までです。また赤い小さな丸は二十四節気の太陽位置、赤い大きな丸は夏至の太陽位置です。日本は小さな島国ですが、北から南まで比較するとこんなに太陽の見える方向にバリエーションがあります。みなさんはこの図からどんなことを学べますか?

  • 太陽の位置変化(札幌市)

    札幌市
  • 太陽の位置変化(つくば市)

    つくば市
  • 太陽の位置変化(神戸市)

    神戸市

  • 太陽の位置変化(鹿児島市)

    鹿児島市
  • 太陽の位置変化(那覇市)

    那覇市


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2017年で最も日の出が早いシーズンです2017/06/07

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【日の出が最も早い日と日出時刻・2017年調べ】
場所最早日・日出時刻
日本最南端(東京都・沖ノ鳥島)6月 7日(水)05:15
日本最東端(東京都・南鳥島)6月 9日(金)03:55
沖縄県(石垣市)6月 9日(金)05:54
日本最西端(沖縄県・与那国島)6月 9日(金)05:59
東京都(小笠原村)6月10日(土)04:36
鹿児島県(奄美市)6月10日(土)05:23
沖縄県(那覇市)6月10日(土)05:36
東京都(八丈町)6月12日(月)04:30
高知県(高知市)6月12日(月)04:55
愛媛県(松山市)6月12日(月)04:56
大分県(大分市)6月12日(月)05:03
熊本県(熊本市)6月12日(月)05:07
福岡県(福岡市)6月12日(月)05:07
宮崎県(宮崎市)6月12日(月)05:07
佐賀県(佐賀市)6月12日(月)05:08
長崎県(長崎市)6月12日(月)05:11
鹿児島県(鹿児島市)6月12日(月)05:12
富士山山頂6月13日(火)04:17
栃木県(宇都宮市)6月13日(火)04:19
茨城県(水戸市)6月13日(火)04:19
茨城県(つくば市)6月13日(火)04:21
千葉県(千葉市)6月13日(火)04:23
東京都(新宿区)6月13日(火)04:23
群馬県(前橋市)6月13日(火)04:23
長野県(長野市)6月13日(火)04:24
埼玉県(さいたま市)6月13日(火)04:24
東京都(日本経緯度原点)6月13日(火)04:25
神奈川県(横浜市)6月13日(火)04:25
山梨県(甲府市)6月13日(火)04:26
富山県(富山市)6月13日(火)04:31
静岡県(静岡市)6月13日(火)04:31
石川県(金沢市)6月13日(火)04:34
愛知県(名古屋市)6月13日(火)04:36
岐阜県(岐阜市)6月13日(火)04:37
福井県(福井市)6月13日(火)04:37
三重県(津市)6月13日(火)04:39
滋賀県(大津市)6月13日(火)04:40
奈良県(奈良市)6月13日(火)04:41
京都府(京都市)6月13日(火)04:41
大阪府(大阪市)6月13日(火)04:43
兵庫県(神戸市)6月13日(火)04:44
和歌山県(和歌山市)6月13日(火)04:46
鳥取県(鳥取市)6月13日(火)04:47
徳島県(徳島市)6月13日(火)04:49
岡山県(岡山市)6月13日(火)04:50
島根県(松江市)6月13日(火)04:51
香川県(高松市)6月13日(火)04:51
広島県(広島市)6月13日(火)04:57
山口県(山口市)6月13日(火)05:00
岩手県(盛岡市)6月14日(水)04:04
秋田県(秋田市)6月14日(水)04:10
宮城県(仙台市)6月14日(水)04:11
山形県(山形市)6月14日(水)04:12
福島県(福島市)6月14日(水)04:14
新潟県(新潟市)6月14日(水)04:21
北海道(根室市)6月15日(木)03:35
北海道(札幌市)6月15日(木)03:54
北海道(函館市)6月15日(木)04:01
青森県(青森市)6月15日(木)04:04
日本最北端(北海道・択捉島)6月16日(金)03:15
北海道(稚内市)6月16日(金)03:43

一年間でもっとも日の出が早い「最早日」の時期が来ました。場所によって違いますから、都道府県別の県庁位置などで計算した一覧表を右に掲載します。同様の表を2016年にも掲載しましたが、比べると一日遅くなっていることが分かります。これは「太陽の位置が去年の同じ日と違う」ことに他なりません。

位置がずれると言っても、もちろん見かけ上のお話し。原因は太陽そのものでなく私たちの住む地球側にあります。いくつかの要因が重なり「太陽がずれたように見える」のですが、もっとも大きな要因をたどると「うるう日の挿入」の理屈に行き着きます。


「太陽を4周する」というのを365日×4回でカウントすると約1日ぶん動き足りない地球の公転。1年あたり約0.25日の移動距離に相当する公転不足があります。人は1日単位で区切って暮らしてますが、自然周期が社会のリズムに合わせてくれるわけではありません。自転周期×365回と公転周期×1回は近いけれど一致しないのですね。公転不足は太陽の見かけのずれを生み、日出最早日やダイヤモンド富士などの「4年周期ずれ」が発生するのです。

不幸なことに、日本はいま天気が悪くなりがちな梅雨の時期。日の出の微妙な差なんて感じることもできないような日々を送っていますね。



右表でもっとも「最早日」が早いのは日本最南端。だんだん北上し、最北端で終了します。でもこの表では断片的にしか分かりません。そこで、2017年1月6日の記事で作った最遅日マップ描画プログラムを改造し、日出最早日マップを描いてみました。記事末に掲載しましたのでご覧ください。赤線が日出最早日の境界、ライトグレイの格子線は2°ごとの経緯線。日出最遅日マップと似ていますが、境界線の間隔や日付の上下順が違うし、境界線は緯線に対して「右下がり」です。

間違えないようあらためて書くと、この図は「日の出マップ」ではなく「最早日の分布図」です。「日の出マップ」は日付を固定しなければ描けません。一例がアーカイブ「地図で見る日出没の季節変化」に掲載してありますので、ご興味ある方はそちらをどうぞ。



右表でもうひとつお気づきと思いますが、例えば稚内と石垣について日付を気にせず比べると、日出時刻差が実に2時間以上もありますね。「夏の北海道は朝がめっちゃ早い」と言われますが、夏の太陽は北東方向から昇りますから朝が早いのは当たり前。それにしても道外の人なら「3時台に日が登る夏の北国」に驚愕するのでは?

2017年日出最早日マップ


5月7日のおとめ座ポリマ掩蔽が面白そう2017/05/01


おとめ座
今期は木星が輝いているため「おとめ座」が探しやすくなっています。木星が南中する頃に見上げると、スピカが左下に見えるでしょう。木星はスピカから離れつつありますが、6月中旬から反転して9月上旬の夕空で3°あまりまで接近します。

さて当記事の主役はスピカでなく、おとめ座γ星。通称ポリマ(Porrima)と呼ばれる2.8等の恒星です。左のステラナビゲーター星図で示した通り、木星とスピカを使えばすぐ特定できます。この星は二重星(実視連星)のテスト星として知られていますが、スピカと同じく月の通り道に近いため、しばしば月に掩蔽される明るい恒星という側面もあります。そして今年ゴールデンウィーク終盤の5月7日深夜、月齢11の月がポリマ掩蔽を起こすのです。

単独の恒星が月に隠される場合、ほぼ瞬時に消えたり現れたりします。でも接近した二重星の場合は段階的に潜入/出現するため、面白い光度変化が期待できます。ポリマは良く整備された天体望遠鏡で拡大しないと分からないほど接近しており、時間差で消えたり現れたりする様子を楽しめるのです。なお一般には「ポリマ食」という呼称で言われますが、天体が別天体を隠す現象は「掩蔽」であり、天体の影が別天体を暗くする「食」と区別するべきもの。このブログでは正しく「掩蔽」の呼称を使います。

20170429ポリマ(直焦点撮影)
右は2日前の4月29日に撮影したポリマ。1600mmオーバーの焦点距離を持つ望遠鏡での直焦点撮影です。空の状態やカメラの画素数にもよりますが、良好な空に恵まれ、長辺4000ピクセル以上&APS-Cサイズ以上のカメラなら、バローなどで拡大しなくても1000mm以上あれば分離できるでしょう。目安としては「月を撮影したとき、月直径が長辺くらいの大きさ」であれば十分。自分の機材コンディションを知る上でも、時々このような重星の眼視観察や撮影をお勧めします。

前述でポリマの光度を2.8等と書きましたが、実はこれ「合成光度」という数値です。実視連星であるポリマは3.48等の主星Aと3.53等の伴星Bが互いに回り合う星系なのです。ですが肉眼や低倍率で分離できないため、「両星の光度から計算した仮想の光度を持つひとつの星」として扱われることも多いのです。(合成光度は単純な足し算や平均ではなく対数を使った計算が必要です。)

地球から見たポリマABの離角(見た目の幅)および位置関係(北方向から東回りに測った伴星の位置角で表す)は年々変化します。離角は2005年6月頃に0.374″まで最接近し、その後次第に離れつつあります。今年2017年5月は2.620″まで離れ、見やすくなりました。ポリマは長年の観測で大凡の軌道が分かっており、軌道図を描くことができます。(軌道要素はSixth Catalog of Orbits of Visual Binary Starsを使用、計算と描画は自作プログラム。)たいていは下左図のような主星を原点に固定した楕円軌道図を多く見かけますが、ポリマAに対するポリマBは「太陽に対する地球」のように軽いわけではなく、同程度の質量です。従って止まっているAの回りを一方的にBが回る訳ではありません。ポリマは質量比まで分かっているので、両星の共通重心を原点にして実際の運動に沿った軌道図も描けます(下右図)。なおふたつの図の縦横目盛りは角度の秒、軸方向は赤道座標系に倣って上方向を天の北にしてあります。両図は原点の取り方が異なるだけで、本質的に同じです。

  • ポリマ軌道図(主星原点)
  • ポリマ軌道図(共通重心原点)

【ポリマ掩蔽時刻】
仙台2017/5/7  23:39:0035秒
2017/5/7  23:52:35-40秒
つくば2017/5/7  23:29:5410秒
2017/5/8  0:06:18-16秒
新宿2017/5/7  23:28:129秒
2017/5/8  0:08:00-14秒
新潟2017/5/7  23:29:2615秒
2017/5/7  23:57:19-21秒
名古屋2017/5/7  23:19:046秒
2017/5/8  0:08:57-12秒
大阪2017/5/7  23:14:424秒
2017/5/8  0:09:58-11秒
島根2017/5/7  23:07:294秒
2017/5/8  0:05:31-10秒
徳島2017/5/7  23:11:403秒
2017/5/8  0:11:27-10秒
福岡2017/5/7  22:59:321.6秒
2017/5/8  0:09:13-8秒
那覇2017/5/7  22:56:26-2.2秒
2017/5/8  0:24:46-5秒

今回ポリマの掩蔽が見えるのは後述のグレージングライン地図より南西側のエリア。北海道と東北地方北部は残念ながら見えません。右表はいくつかの都市における予報時刻と、ポリマBの「現象時間差」を計算した値です(Occultを使用)。上段はポリマAの潜入時刻およびAに対するポリマB潜入の時間差、下段は出現側の同時刻と時間差です。時間差がマイナスの場合はBの現象が先行して起こります。月面の潜入(出現)位置は観察場所によって大きく変わるため、現象時刻や時間差も変化するのです。表を見ると北ほど時間差が大きいことが分かりますね。

地域限定ですがもうひとつ注目ポイント!日本で見えるポリマ掩蔽は今年3回あります。1回目は2月14日に終了しました。今回と次回(7月28日)はどちらも国内でグレージング(接食掩蔽)となるのです。今回は東北地方で起こり、具体的には下のGoogleMapの通りです。

重星のグレージングでは予報場所が何を示しているか気を付けなくてはいけません。主星と伴星とで、グレージングラインが異なるからです。今回の場合は北限界線なので、月の北側をポリマがかすめます。前出の軌道図を見れば分かるように今年のポリマはほぼ南北に並び、主星が南側です。地図下の月縁図は共通重心をゼロラインとした図になっています。黄色の小さな丸が恒星(下がポリマA)。AとBのグレージングでは現地で10km以上の差が出てしまうということです。

ポリマAでグレージング観測するならポリマBはずっと見え続けることになり、観察方法や機材によっては出入りの判定が難しいかも知れません。逆にポリマBでグレージング観測するとポリマAは最初と最後で数分の時間差に及ぶ潜入と出現が起こり、その間に同様の問題が起こるでしょう。通常のグレージング観察の倍以上に渡り観察時間を確保する必要がありそう。観測なさる場合はどの観察位置でどう見えるのか、事前にこのようなイメージトレーニングをしてくださいね。なお次回7月28日のγVirグレージングは鳥取と静岡を結ぶ南限ラインになります。近くなったらご案内する予定です。

【2017/05/07・γVirグレージング】
       

20170507月縁図

月縁図
  • 予報ラインはグレージングの北限です。恒星は月の北側の縁に接します。恒星は重星ですので観察場所の選定に気を付けてください。
  • 予報ラインはゼロライン(赤線)を基準にして2kmおきにプラスマイナス6kmまで描いています。ラインをクリックするとライン名称が表示されます。この距離は右の月縁図縦軸に対応します。
  • 赤丸アイコンをクリックすると、その地点の現象時刻や高度などが表示されます。標高が異なる所では現象内容や時刻が少しずれます。
  • 望遠鏡アイコンをドラッグすると、三脚下×印の緯度・経度・標高を測定して地図下(欄外)に表示できます。必要に応じてお使いください。なおGoogleMapの標高は実際よりずれていますので、あくまで目安に。


参考:
おとめ座のポリマが掩蔽されました(2017/05/08)……当日の観察記事です