相変わらず明るいアトラス彗星2020/12/07

20201206アトラス彗星(C/2020 M3)
昨夕から今日明け方は概ね晴れました。湿度が高くて、めったに曇らない私の望遠鏡主鏡が曇ったほどでしたが、冬への遷移時期。日中が冷え切らず暖かいぶん、仕方ないのでしょう。快晴が一晩早かったらはやぶさ2を撮れたかも知れませんね。

夜半前にオリオンやおうしが高くなるので、久しぶりにアトラス彗星(C/2020 M3)を見てみました。満月期の間にあっという間にぎょしゃ座へ入っていたのには驚かされました。相変わらず移動が早く、コマが大きく、そして南西に伸びる尻尾が立派になっていました。計算上の光度ピークは過ぎたものの、まだまだ見ごたえある彗星ですね。勾玉星雲の近くを通りつつ、来る正月三ヶ日頃はカペラに並ぶでしょう。

20201206小惑星Seitennokai(09654)
もうひとつ、真夜中を挟んで小惑星をひとつ撮影しました。私が所属する天文同好会のひとつ「星天の会」の名を冠した「小惑星Seitennokai(09654/1996 AQ2)」です。現在衝を迎えつつあって次第に明るくなっているのですが、それでもまだ17.9等。限界ギリギリの明るさだったからなかなか狙えずにいました。

昨夜は透明度が中くらい、月がある程度離れ、晴れ間も持ちそうだったため2.4時間ほど露光しました。かろうじて予想位置に点像が写り、ホッとしました(右画像)。画像左の明るい恒星はHIP39180(6.3等)。小惑星が明るい時期に何度か記念撮影しておこうと思います。

撮影後、急に雲が湧いて、その後は明け方まで晴れたり曇ったり。もっと撮りたかったけれど主鏡も曇ったことだしお開きとしました。

2020年の日没最早時期です&今日の太陽2020/12/07

2020年日没最早日マップ
年間で日没がもっとも早い時期を迎えています。昨日は当地・茨城県(関東の北東)まで達し、今日は青森のすぐ南側まで達しました。寒さの本番はこれからですが、冬至前にもう日没は遅くなり始めるのです。恒例となった日没最早日マップ・2020年版を左に掲載しました。

今日7日は今年の二十四節気のひとつ「大雪」でもあります。太陽に対し、春分を出発した地球が軌道を255°回り終えたということ。今年はコロナ禍で慌ただしく過ぎてしまい、人生を翻弄されてしまった方もたくさんいらっしゃるでしょう。明けない夜はない、と言いますが、今後の好転を信じて一歩ずつ歩むより他はありませんね。

20201207太陽
さて今日の太陽を見てみましょう。当地は朝からよく晴れています。昨夜は湿気が気温の下降を緩めてくれましたが、今日は寒気のせいかあまり気温が上がっていません。今夜から放射冷却が捗りそうです。

20201207太陽リム
左は10時過ぎの太陽。活動領域は北半球の12787、南半球の12786、12788、12789、12790、12791が見えています。12786や12788付近の名残なのか、右やや下リムが「太陽が剥がれてしまった」ように見えました。黒点は12790と12791のみ見えています。

南半球の所々にダークフィラメントがあり、右リムから出てゆく際にプロミネンスとして楽しませてくれそう。今日も数日前のものが右下に見えていますね。

参考:
日出没・暦関連の記事(ブログ内)