うみへび座を撮ってみました ― 2015/05/13
先日開かれた天文同好会の席で、星仲間のdocanさんから「今はちょうど『うみへび座』の全景が撮り頃だよ」と教わりました。
うみへび座は全天88ある星座で最大、最長の星座です。春の宵、南の空にデデーンと横たわっていますが、天文をちょっとかじった人ならわざわざ撮影しようと思わない、尻込みするほどの大物。取り立てて目立つ星もないのでつい敬遠してしまいます。(目立たなくてカメラ向けられない星座って、うお座とかみずがめ座みたいに結びづらかったり、やまねこ座やこじし座みたいに隙間で虐げられてたり、意外に多いです。)
知る人ぞ知る天体写真家・藤井旭さんの本「透視版・星座アルバム」に載っていたうみへび座全景を見て、自分もフィルム時代に数度チャレンジしたのを覚えています。機材、タイミング、天候、全方向で障害物や光害のない空…といった条件が必要です。ただ、昨今は携帯型赤道儀で気軽にデジカメ撮影できるし魚眼レンズも安くなったので、昔ほどの苦労はなくなりましたね。
今日はとてもよく晴れていましたので、軽い気持ちで近くのグラウンドにでかけ、うみへび座を撮ってみることにしました。それが左上画像です。サッカー親子が煌々と明かりを付けて練習していましたし、カラオケ屋の明かりや飛行機なども煩わしいですが、気にせず撮りました。
超広角(8mm+APS-Cミラーレス機)をナノトラッカーに載せての撮影ですので、西から東まで広い範囲がビシッと写っています。おかげで星像がとても小さく目立たなくなってしまいました。そこで右画像は過度にアンシャープマスク処理をして星像を浮き立たせ、星座線や星の名を書き込みました。中央の線で結ばれているのがうみへび座です。線の結び方は様々ありますが、ここではステラナビゲーターの描画に準じています。
結構気軽に写せる時代になって、どのような条件なら更に美しく写せるのかが思案のしどころですね。冬場の明け方ならこのグラウンドだってサッカー親子もいないし(笑)、街明かりや航空機の邪魔も減るでしょう。よく考え、またチャレンジしようと思います。
(追記)この経験から得られた当地での「最適時刻」を左表に示します。目安としてご利用ください。なおこれは茨城での計算です。経度が西ほど数分から数十分遅くなります。南北差でも条件が変わります。北ほどシビア(撮影可能時間帯が狭い)です。薄明薄暮も考慮すると、元旦頃から6月頭までの時期以外は全域撮影が無理と思われます。
うみへび座は全天88ある星座で最大、最長の星座です。春の宵、南の空にデデーンと横たわっていますが、天文をちょっとかじった人ならわざわざ撮影しようと思わない、尻込みするほどの大物。取り立てて目立つ星もないのでつい敬遠してしまいます。(目立たなくてカメラ向けられない星座って、うお座とかみずがめ座みたいに結びづらかったり、やまねこ座やこじし座みたいに隙間で虐げられてたり、意外に多いです。)
知る人ぞ知る天体写真家・藤井旭さんの本「透視版・星座アルバム」に載っていたうみへび座全景を見て、自分もフィルム時代に数度チャレンジしたのを覚えています。機材、タイミング、天候、全方向で障害物や光害のない空…といった条件が必要です。ただ、昨今は携帯型赤道儀で気軽にデジカメ撮影できるし魚眼レンズも安くなったので、昔ほどの苦労はなくなりましたね。
今日はとてもよく晴れていましたので、軽い気持ちで近くのグラウンドにでかけ、うみへび座を撮ってみることにしました。それが左上画像です。サッカー親子が煌々と明かりを付けて練習していましたし、カラオケ屋の明かりや飛行機なども煩わしいですが、気にせず撮りました。
超広角(8mm+APS-Cミラーレス機)をナノトラッカーに載せての撮影ですので、西から東まで広い範囲がビシッと写っています。おかげで星像がとても小さく目立たなくなってしまいました。そこで右画像は過度にアンシャープマスク処理をして星像を浮き立たせ、星座線や星の名を書き込みました。中央の線で結ばれているのがうみへび座です。線の結び方は様々ありますが、ここではステラナビゲーターの描画に準じています。
【うみへび座全域が撮れる時期・ひとつの目安】
日付 | 最適時刻 | 日付 | 最適時刻 | |
---|---|---|---|---|
1月1日 | 5:40 | 3月15日 | 0:50 | |
1月15日 | 4:45 | 4月1日 | 23:40 | |
2月1日 | 3:40 | 4月15日 | 22:45 | |
2月15日 | 2:40 | 5月1日 | 21:40 | |
3月1日 | 1:45 | 5月15日 | 20:45 | |
※一番南の目立つ星βHyaの方位が真南より10度西に到達した時刻を最適と考えた表です。撮影に適しているのは概ね最適時刻プラスマイナス20分以内。なお表記時刻は5分単位に丸めてます。 |
(追記)この経験から得られた当地での「最適時刻」を左表に示します。目安としてご利用ください。なおこれは茨城での計算です。経度が西ほど数分から数十分遅くなります。南北差でも条件が変わります。北ほどシビア(撮影可能時間帯が狭い)です。薄明薄暮も考慮すると、元旦頃から6月頭までの時期以外は全域撮影が無理と思われます。