春の大同心円!? ― 2025/05/06
5月6日天リフさんのピックアップ作業配信経由でpashaさんがとらえた「春の大曲線と月暈の同心円状態」にとても感銘を受けました。下記にpasha@pasha77280123さんのつぶやきを引用します。
どういうことかというと、ちょうど今年5月5日夜中に空を見ると春の大曲線を大きな円に見立てた中心近くに月があり、運良く(?)空を覆った薄雲に月暈もかかって、両者が同心円のように見えたという次第。画像を拝見すると月暈のほか上部タンジェントアークも写っているようです。Stellariumで再現すると左図のようになります。月が概ねレグルスのすぐ西にあれば、北斗七星の柄、アルクトゥルス、スピカまでの離角がだいたい60°角内外になりますね。冬の超大三角形に続き、大型アステリズム第二段か!?
ということで、さっそくプログラムを作って日時を計算してみました。月の動き(地球に対する公転)は速く、わずか2時間でも1°ほどズレてしまいます。神経質になるほどではないですが、写真的なベストアングルと同心円瞬時がなるべく近いほうが嬉しいでしょう。月暈が現れるかどうかは運次第。内暈や月暈は22°ハロと呼ばれる気象光学現象で、光源(太陽や月)から22°角離れたところに現れます。滅多に見えないですが外暈(46°ハロ)という同心円現象もあります。外暈に近い位置に現れる上部ラテラルアークのほうがやや頻度が高く、これも同心円に近い現象です。
薄雲がかかっていても氷結晶をたくさん含む雲以外は見えないため、なかなか狙い通りにいきません。内暈は天気が崩れる前兆なので、じっくり待てない場合も多々あるでしょう。気象条件が整っていても月が細いと光量不足で月暈が見えないこともあります。経験上は概ね上弦から満月を経て下弦までが良いと思われます。他方、気象状況によっては2018年2月11日記事のように一晩中にわたって月暈、環天頂アーク、幻月、ラテラルアークなど各種現象がまとめて見えるラッキーナイトもあります。こうなると夜空が曲線だらけになるでしょう。
計算結果は記事末の表に示しました。この日時プラスマイナス数時間内であれば、広角前提なら誤差の範囲でしょう。偶然を待つも良し。綿密な計画を立てて撮るも良し。どうぞご活用ください。
どういうことかというと、ちょうど今年5月5日夜中に空を見ると春の大曲線を大きな円に見立てた中心近くに月があり、運良く(?)空を覆った薄雲に月暈もかかって、両者が同心円のように見えたという次第。画像を拝見すると月暈のほか上部タンジェントアークも写っているようです。Stellariumで再現すると左図のようになります。月が概ねレグルスのすぐ西にあれば、北斗七星の柄、アルクトゥルス、スピカまでの離角がだいたい60°角内外になりますね。冬の超大三角形に続き、大型アステリズム第二段か!?
ということで、さっそくプログラムを作って日時を計算してみました。月の動き(地球に対する公転)は速く、わずか2時間でも1°ほどズレてしまいます。神経質になるほどではないですが、写真的なベストアングルと同心円瞬時がなるべく近いほうが嬉しいでしょう。月暈が現れるかどうかは運次第。内暈や月暈は22°ハロと呼ばれる気象光学現象で、光源(太陽や月)から22°角離れたところに現れます。滅多に見えないですが外暈(46°ハロ)という同心円現象もあります。外暈に近い位置に現れる上部ラテラルアークのほうがやや頻度が高く、これも同心円に近い現象です。
薄雲がかかっていても氷結晶をたくさん含む雲以外は見えないため、なかなか狙い通りにいきません。内暈は天気が崩れる前兆なので、じっくり待てない場合も多々あるでしょう。気象条件が整っていても月が細いと光量不足で月暈が見えないこともあります。経験上は概ね上弦から満月を経て下弦までが良いと思われます。他方、気象状況によっては2018年2月11日記事のように一晩中にわたって月暈、環天頂アーク、幻月、ラテラルアークなど各種現象がまとめて見えるラッキーナイトもあります。こうなると夜空が曲線だらけになるでしょう。
計算結果は記事末の表に示しました。この日時プラスマイナス数時間内であれば、広角前提なら誤差の範囲でしょう。偶然を待つも良し。綿密な計画を立てて撮るも良し。どうぞご活用ください。
「月の輪っかと春の曲線」
— pasha (@pasha77280123) May 5, 2025
昨日は久しぶりの遠征なので楽しみにしていたが、雲が多くなってしまい撤収。
でもこれを撮れて良かった。 pic.twitter.com/5LnVxXrS9l
【春の大同心円になる可能性がある日時】※日時はJSTです
2025年 | 月齢 | 2026年 | 月齢 | 2027年 | 月齢 | 2028年 | 月齢 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1月16日 20:20 | 16.537 | 1月6日 17:15 | 17.272 | 1月24日 5:52 | 16.020 | 1月14日 11:20 | 17.255 |
2月13日 4:31 | 14.289 | 2月3日 3:33 | 14.946 | 2月20日 17:06 | 13.674 | 2月10日 22:35 | 14.932 |
3月12日 11:20 | 12.066 | 3月2日 12:39 | 12.652 | 3月20日 2:21 | 11.327 | 3月9日 9:44 | 12.588 |
4月8日 16:59 | 9.876 | 3月29日 19:22 | 10.375 | 4月16日 8:40 | 8.993 | 4月5日 18:29 | 10.207 |
5月5日 22:40 | 7.756 | 4月26日 0:27 | 8.150 | 5月13日 13:28 | 6.729 | 5月3日 0:25 | 7.819 |
6月2日 5:31 | 5.729 | 5月23日 5:53 | 6.037 | 6月9日 19:08 | 4.603 | 5月30日 5:16 | 5.500 |
6月29日 13:48 | 3.762 | 6月19日 13:18 | 4.059 | 7月7日 3:14 | 2.634 | 6月26日 11:19 | 3.328 |
7月26日 22:45 | 1.774 | 7月16日 22:45 | 2.168 | 8月3日 13:29 | 0.767 | 7月23日 19:47 | 1.323 |
8月23日 7:08 | 29.123 | 8月13日 8:55 | 0.263 | 8月31日 0:14 | 28.215 | 8月20日 6:08 | 28.755 |
9月19日 14:02 | 26.956 | 9月9日 18:03 | 27.643 | 9月27日 9:27 | 26.282 | 9月16日 16:40 | 26.872 |
10月16日 19:31 | 24.609 | 10月7日 0:54 | 25.519 | 10月24日 16:00 | 24.183 | 10月14日 1:25 | 24.918 |
11月13日 0:52 | 22.144 | 11月3日 5:54 | 23.211 | 11月20日 20:46 | 21.924 | 11月10日 7:35 | 22.819 |
12月10日 7:54 | 19.672 | 11月30日 11:13 | 20.800 | 12月18日 2:32 | 19.589 | 12月7日 12:31 | 20.593 |
12月27日 19:11 | 18.388 |
- 自作プログラムによる計算です。
- スピカ、アルクトゥルス、アルカイド(おおぐま座η星)と月が概ね同一距離になる日時(JST)としました。
- 月位置は地心計算のため、小さいながらも観測場所による位置差および時間差があることをご承知おきください。
- 該当日時に昼間だったり、月や春の大曲線が昇っていないこともあります。
- 1朔望月に1回チャンスがありますが、ベストな月齢と天気が揃うのは年間で1、2回あれば良いほうと思われます。