またガリレオ衛星が密集しました2023/12/10

20231209木星とガリレオ衛星3
昨夜は2023年9月26日記事に予報した通り、木星の四大衛星が狭い範囲に集合する様子を見ることができました。ただ、当地は夕方から湧きだした雲が段々厚くなり、苦戦を強いられてしまいました。

左は撮影したなかで最も密集度が高かった21:09のショット。シーイングは想像より良かったものの、ひっきりなしに襲いかかる雲によって像の明るさが恐ろしいほど上下しました。破綻せずにうまく一枚にまとまって良かった…。前回見た9月26日よりもずっと密集しており壮観でした。左側にチラッと大赤斑が顔を出し始めています。

木星の左下、一番近いエウロパはこのあと木星の前面通過を開始し、これをもって「四つの衛星が木星から独立して見える状態」は終了しました。前述記事内の予報では最小離角日時が22:00と書いてありますが、これは木星に重なることを許容した場合です。なおエウロパが前面通過を終えて再出現したあとも密集は続き、最終的に10日0:30ごろイオが木星に隠されるまで継続しました。(当地はそのころまでずっと曇ってました…)

下A・B画像は18:26ごろと20:20ごろの様子。18時台はまだシーイングが安定せず、木星細部が見えませんでした。衛星配置も倍くらい広がっていますね。20:20のショットは木星本体にガニメデの影が投影されています。衝をずいぶん過ぎたため、太陽は木星の右方向から照らすようになりました。木星本体の影も向かって左側に出るようになっています。衝の頃と比べ随分小さく暗くなりましたね。

次回は年が明けた1月3日宵に今回より更に狭いチャンスがあります。ただし条件はシビアで、ガニメデが木星の裏側から顔を出すと同時にエウロパが木星前面の通過を開始する瞬間を狙わなくてはなりません。お正月真っただ中ではありますが、天気とお時間が許すなら是非望遠鏡を向けてください。

  • 20231209木星とガリレオ衛星1

    A.18:26ごろ
  • 20231209木星とガリレオ衛星2

    B.20:20ごろ


参考:木星の衛星配列に関する記事
またまたガリレオ衛星が正三角形になりました(2023/11/15)
木星の衛星が正三角に並びました(2023/10/30)
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