三重の中村さんがくじら座に突発天体発見2023/12/04

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2日20時ごろ、三重県の中村祐二さんがくじら座に15.0等の突発天体を発見したとのこと。昨夕晴れていたのでさっそく撮影してみました。

画像では若干青みを帯びた天体が写っています。矮新星かと思われますが、分光が待たれます。

この時間は他に色々撮りたいものがあるけれど、長い露出が必要になる対象は主に健康上の理由と住宅事情から必要最低限に絞って観察・撮影しています。

明け方の気温がマイナスになる2023/12/04

20231204アペニン山脈付近
今日未明も良く晴れていたので、中空に輝く月を観察しました。すぐ近くにレグルスが輝いていました。10シーンほど撮影した中から2枚掲載。シーイングは2-3/10と悪く、若干風も吹いていました。このため特に暗い欠け際を中心にスタック不良が見られますのでご容赦を。

左画像はおなじみアペニン山脈付近。縦構図やレイアウト違いも撮りましたが、一番写りが良かったものです。山脈近くの谷がたくさん見えてワクワクしますね。クレーターの原形を留めていないアレキサンダーでは見事なRay現象が起こっていました。アレキサンダー東側はクレーター壁が無く荒れ地になっているため、アレキサンダーのRay現象は下弦側でしか起こりませんね。

カッシニとコーカサス山脈の間をアリスティルスに向かって走る谷が見えますが、名前を調べても出てきません。こんなに良く見えるのにナゼ?アリスティルスの東にあるのはテアエテトス谷。弱いリッジを挟んでフレネル谷に続きます。バレンタイン・ドームがパンケーキのようにはっきりしました。明日はもう見えないでしょう。リンネの光条が意外に東へ広がっているのが印象的です。スルピキウス・ガルス谷には山脈裾野の影がかかり始めています。ガスト尾根など晴れの海側のリンクルリッジも夜を迎えつつあります。この画像では写野外ですが、ヒギヌス谷、アリアデウス谷、トリスネッカー谷の御三家も大変良く見えました。(※記事下追記参照。)

20231204中央火口列付近
右画像は中央火口列付近を横構図で切り取ったもの。これも縦構図でも撮りましたが、なぜかこちらのほうが写りが良い…。満月期に鳴りを潜めていた直線壁やバート谷が目立ってきました。デイビーやミュラーの連鎖クレーターも良く見えます。アブルフェーダーの連鎖クレーターは明暗境界にかかり「暗い谷」みたいになってしまいました。

アルフォンスス谷やアルザケル谷のように、クレーター内に谷が見えるのも趣深いですね。良く見るとアルフォンスス谷は多数の細くて浅い谷が巡っており、結構複雑な地形です。平坦に見えるプトレマイオスも西縁に谷が見えています。フラマリオン谷やオッポルツァー谷のように山々を貫いているタイプもありますね。どんなでき方だったのでしょうか?

ひととおり撮影を終えたのは3:30頃だったのですが、この時点で気温は3度。いつもより高いな、と思っていたところ、朝になって最低気温を確認したらマイナス1度まで下がっていました。どうりで寒い朝だったわけです…。

20231204蒸気の海、中央の入り江
【追記】
上の2枚を補完する画像も掲載しておきます。ヒギヌス谷とアリアデウス谷の間にはバイパス(?)があるようです。この谷はどちらに属するのかな?シュレーターのすぐ北に11月22日記事に記したグルイテュイゼンの月面都市も少し浮かんできました。

今日の太陽2023/12/04

20231204太陽
朝から良く晴れています。明け方の気温がマイナスとなって朝の気温上昇が鈍く、少しの風でも冷たく感じるようになりました。

20231204太陽リム
左は10時ごろの太陽。中央に寄ってきた南半球の活動領域群の南に新しい黒点が生まれ、13511と採番されました。相変わらず右リムのプロミネンスが豪華で、右上の背の高いものはまだ続いています。もう裏側に回ってますよね?それでこの高さを維持するって、どれだけすごいエネルギーなのでしょう?