雲に阻まれ月は見えず…2022/09/04

  • 20220903木星1

    A.木星(3日22:39)
  • 20220903木星2

    B.木星(3日23:15)


昨夕は比較的好条件で月面X&LOVEが見えそうだったので明るいうちから望遠鏡を用意。この段階ではほとんど雲の無い快晴だったのですが、視野に月面Xを導入した途端に雲が急速に空を覆ってしまいました。わずか5分ほどで皆曇…。為す術もありません。ひとまず目ではX、O、V、E(まだ未完成)までは確認できたから良しとしましょう。

軽い仮眠のあと空を見ると再び快星。もう月は沈んでしまったので望遠鏡を木星へ。ちょうどエウロパが木星に影を落としており、エウロパ自身も木星を食するタイミングでした(上A画像)。肉眼で見た空は落ち着いていましたが、拡大像では堪え難いほどシーイングが酷く、また3m/sほどの風が時折望遠鏡を揺らします。30分以上空けてふたたび見ると、エウロパは判別できないくらい木星になじんでしまいました(上B画像)。でもちゃんと写ってますから探してみてください。このときはシーイングがやや改善されました。住宅地から観ているため、方向や時間帯によって気象起因以外の大気揺らぎが存在します。

合間に望遠鏡を動かし、南中を過ぎてしまった土星も観察。衝から一ヶ月半過ぎ、環に映る土星本位の影が大きくなりましたね(下C画像)。低空に火星が昇ってきたのでもう少し高くなったら火星も…と思ったら、またしても雲が空を覆ってしまいました。休憩を挟み、本日3時前に三たび空を確認したら薄雲の合間に火星が見えてる!気温は宵から2、3度しか変わっていませんが念のためピントを合わせ直し、ささっと観察&撮影(下D画像/E図は撮影時のStellariumシミュレーション)。

撮影時にも度々減光、撮影直後に曇られたほど酷いコンディションでしたが、左上リム際に大シルチス、そこから右下へ向かって小シルチスやキンメリア人の海など低いアルベドの模様が確認できました。北極側の雲も見えますが今回も南極冠は見えず。小さいので、かなりシャキッとしたシーイングでないと無理そうです。8月に火星を見始まったときはアルデバランとの光度差をあまり感じなかったのに、昨夜は差が歴然。着々と接近してるんですねぇ。もう四、五日後には火星とアルデバランが最接近です。

  • 20220903土星

    C.土星(3日23:04)
  • 20220904火星

    D.火星(4日2:57)
  • 20220904火星(シミュレーション)

    E.Stellariumシミュレーション


今日の太陽2022/09/04

20220904太陽
昨夜から今朝にかけては曇りと晴れとが交互にやって来るお天気。今日朝からもやや雲の多い空ですが、14時過ぎころから少しずつ青空が広がってきました。

20220904太陽リム
左は14:20ごろの太陽。活動領域13089は右下リムに近づきました。あと二日くらいで見えなくなるでしょうか。左から進んでいる13092、13093、13094は順調そうです。13092と13093の間に見えるダークフィラメントは昨日同様立派な姿。そして左リムには新たなプロミネンスがたくさん顔を出しています。