夕方の月がきれいでした ― 2022/05/04
先月に続いて今月も1日が新月でした。5月30日にも新月があるため、ひと月に2回新月が起こる「ブラックムーン」です(→アーカイブ「新月とブラックムーンの一覧」参照)。1日の新月時には南米などで部分日食が見られました。米国気象衛星GOESの画像では南米の日没時頃ごく淡い月の影が写りこむのを確認できましたが、食分が大きくないため極めて淡すぎて取り出せませんでした。
先月の記事に書いた通り、1日は新月にも関わらず当地・茨城で日没時の月高度が4°弱あったため、「新月日の月」が見える可能性もゼロではありませんでしたが、そもそもひどい天気…。昨日3日にやっと晴れたため、夕方の月を楽しむことができました。
左上画像は3日19:10過ぎの撮影で、撮影時の太陽黄経差は28.79°、撮影高度は16.41°、月齢2.57。極細と言うには太くなりすぎました。画像水平を正しく合わせてあり、弦傾斜は21.94°。今後は次第に傾斜が大きくなってゆくでしょう。夕方の水平月はまだ先で、2025年から2033年ごろまでの2月から4月の宵空で度々目撃されるようになるでしょう。
撮影中、月の東側に明るい星が接近しているのを見つけました。これはおうし座のV1116星(6.0等)。まもなく掩蔽されるタイミングでビックリ。(別の作業があったため掩蔽観察はできませんでした。)それにしても高倍率デジカメでちょちょいと撮影しただけなのに、11.5等程度まで確認できることに驚かされました。
暮らしの中では日の出入りで分割してしまうけれど、地平を取り払ったら、月・水星・太陽・金星・木星・火星・土星(+天王星・海王星)が107°内、つまり空の半分内に偏ってしまう配置です。もっとも3月頃は50°内に揃ってましたから(肉眼で見える見えないを問わなければ)すごいことですよね。
先月の記事に書いた通り、1日は新月にも関わらず当地・茨城で日没時の月高度が4°弱あったため、「新月日の月」が見える可能性もゼロではありませんでしたが、そもそもひどい天気…。昨日3日にやっと晴れたため、夕方の月を楽しむことができました。
左上画像は3日19:10過ぎの撮影で、撮影時の太陽黄経差は28.79°、撮影高度は16.41°、月齢2.57。極細と言うには太くなりすぎました。画像水平を正しく合わせてあり、弦傾斜は21.94°。今後は次第に傾斜が大きくなってゆくでしょう。夕方の水平月はまだ先で、2025年から2033年ごろまでの2月から4月の宵空で度々目撃されるようになるでしょう。
撮影中、月の東側に明るい星が接近しているのを見つけました。これはおうし座のV1116星(6.0等)。まもなく掩蔽されるタイミングでビックリ。(別の作業があったため掩蔽観察はできませんでした。)それにしても高倍率デジカメでちょちょいと撮影しただけなのに、11.5等程度まで確認できることに驚かされました。
暮らしの中では日の出入りで分割してしまうけれど、地平を取り払ったら、月・水星・太陽・金星・木星・火星・土星(+天王星・海王星)が107°内、つまり空の半分内に偏ってしまう配置です。もっとも3月頃は50°内に揃ってましたから(肉眼で見える見えないを問わなければ)すごいことですよね。
超新星SN2022ihzは何者!? ― 2022/05/04
一昨日に「SN2022ihzを観測してみて」という板垣公一さんのお声を伝えてくれたのは星仲間の(の)さんでした。一風変わった超新星だとのこと。どこの銀河か位置を調べると…Host Galaxyが存在しない…だと!?
SN2022ihzは4月25日にATLASサーベイでうみへび座に発見された超新星。既にIa型(Ia-91bg-like)と分光もされていました。発見時は18.045等、フィルターや等級システムの差はあれど、発見前後一週間程度の観測リポートによれば19-18等を維持していました。ところが板垣さんが撮影したところ15.4等まで大像光してるとのこと。
一昨日夜は雷雨のち曇りだったため望遠鏡は出せませんでしたが、昨夜から今朝にかけて一晩中晴れてくれました。出遅れると建物に隠れる位置なので、宵空明るいうちに機材をセット。暗くなったらすぐ撮影です。透明度の悪さや日中の強風が少し残り、おまけに撮影開始直前に地震が発生してバタバタしました。慌ただしくも撮影したのが左上画像。うむ、明るい!
一見すると「新星」とか「突発天体」のようで、銀河の無いところに超新星という不自然さが奇妙です。南西(右下)にNGC2974が写っていますが、これをHost Galaxyとするには遠すぎる…。仮に同程度の距離とするなら、大雑把に13等くらいまで増光する見積もりになるでしょう。宇宙望遠鏡Swiftも観測体制に入ったようです。いったいどんな天体なのかプロの分析が気になるところ。地上で写真を撮りつつ続報を待つとましょう。いつも最先端の話題を提供してくださる(の)さんや板垣さんに大感謝です。
ついでに、望遠鏡を同じ姿勢にさせたままSN2022ewj、SN2022hrsも撮影。両者とも板垣さんの発見です。最後に小惑星1989 JAを撮って夜明けを迎えました。1989 JAは明るさ・速度ともぐんぐん増大中です。それにしても一晩みっちり天体観察できたのは久しぶり。明け方の金星と木星がとてもきれいでした。
SN2022ihzは4月25日にATLASサーベイでうみへび座に発見された超新星。既にIa型(Ia-91bg-like)と分光もされていました。発見時は18.045等、フィルターや等級システムの差はあれど、発見前後一週間程度の観測リポートによれば19-18等を維持していました。ところが板垣さんが撮影したところ15.4等まで大像光してるとのこと。
一昨日夜は雷雨のち曇りだったため望遠鏡は出せませんでしたが、昨夜から今朝にかけて一晩中晴れてくれました。出遅れると建物に隠れる位置なので、宵空明るいうちに機材をセット。暗くなったらすぐ撮影です。透明度の悪さや日中の強風が少し残り、おまけに撮影開始直前に地震が発生してバタバタしました。慌ただしくも撮影したのが左上画像。うむ、明るい!
一見すると「新星」とか「突発天体」のようで、銀河の無いところに超新星という不自然さが奇妙です。南西(右下)にNGC2974が写っていますが、これをHost Galaxyとするには遠すぎる…。仮に同程度の距離とするなら、大雑把に13等くらいまで増光する見積もりになるでしょう。宇宙望遠鏡Swiftも観測体制に入ったようです。いったいどんな天体なのかプロの分析が気になるところ。地上で写真を撮りつつ続報を待つとましょう。いつも最先端の話題を提供してくださる(の)さんや板垣さんに大感謝です。
ついでに、望遠鏡を同じ姿勢にさせたままSN2022ewj、SN2022hrsも撮影。両者とも板垣さんの発見です。最後に小惑星1989 JAを撮って夜明けを迎えました。1989 JAは明るさ・速度ともぐんぐん増大中です。それにしても一晩みっちり天体観察できたのは久しぶり。明け方の金星と木星がとてもきれいでした。








