明け方にカシオペア座新星を観る2021/03/23

20210323_V1405Cas
昨夕から夜にかけて雨になってしまいました。天気が回復し始めたのは今日2時前頃。でもしばらくは雲が頻繁に通過して星の観察どころではありませんでした。

薄明が迫っていたため諦めようかと思ったのですが、少し移動すると晴れている北側に中村祐二さんが発見したカシオペア座の新星が見える場所が見つかったため、急いで望遠鏡をセット。空が白むギリギリまで粘って撮ってみました(左画像)。明け方だと昇る一方ですから、「これ以上露出すると建物に隠れてしまう」といったストレスがなくていいですね。しかも撮影高度が夕方より高く、良像になりました。

AAVSOなどの観測値を見ると増光が頭打ちになっているようですが、まだまだ十分明るいです。小型望遠鏡で十分眼視可能ですからご覧くださいね。(※発見時の符号「PNV J23244760+6111140」は正式名称「V1405 CASSIOPEAIE」または「NOVA CASSIOPEIAE 2021」になりました。)

今日の太陽2021/03/23

20210323太陽
明け方からよく晴れています。気温は氷点下にならなかったものの、2度台まで下がりました。夜半まで雨だったため、当然ものすごい結露に見舞われました。今日は彼岸明け、つまり春分から3日経ちました。雨上がりですが、花粉光環はみえません。

20210323太陽リム
左は9:40過ぎの太陽。モニター画面を見るなり「あれ?黒点が増えてる?」。昨日確認できた新しい活動領域12811を追いかけるように、左側から少し大きめの黒点が出てきたのです。活発な領域が並んでるのは裏側にあるときからSTEREO画像で分かっていましたが、この黒点は予想外でした。午前の時点で採番されていませんが、これは番号が付くでしょう。右端と左上リムに立派なプロミネンスが見えています。

20210322-2224UT-SOHO-LASCO-C2
太陽観測衛星SOHO-LASCO-C2カメラ(写野の狭いほう)に、間もなく外合を迎える金星が写っています。黄道座標系での外合(黄経外合)は3月26日15:58ごろですが、天文年鑑など多くの書籍や天文情報サイトには3月24日7:14という赤道座標系での外合(赤経外合)の時刻が書いてあります。これ、意味合いが変わってしまうのでご注意。(→2015年8月15日記事「金星は内合を過ぎた?過ぎてない?」参照。