千島列島の雷公計島で大きな噴火 ― 2019/06/22
千島列島のなかほどを構成する中部千島のひとつ、雷公計島(らいこけとう)で、本日22日3:10ごろ噴火が確認された模様です。大きく舞い上がった噴煙は15時現在も確認でき、活動が続いているようです。
気象衛星ひまわりでもはっきり確認できますが、もっと解像度が高い地球観測衛星Terraが捉えていますので左に引用します(元データ:NASA-World-View)。午前の撮影と思いますが、東に向かって茶色の噴煙が流れていますね。色の濃い状態だったので、衛星画像を見たとき驚きの声を上げてしまいました。数時間でおさまる火山の煙とは一線を画す独特の景観です。
右画像は左上画像の噴煙近くを拡大したもの。正午前の実況では噴煙頭頂が43000フィート(約13100m)に達しているとのこと。今日はこのあたりの雲が多く、島や海がほとんど見えません。北海道の知床岬から雷公計島までの距離は約750km。これは札幌・東京間830kmより近く、だいたい静岡・福岡間の距離くらいです。
相次ぐ大地震とともに、環太平洋火山帯周辺の噴火活動も度々耳にします。用心しなければ…。
参考:
アーカイブ:気象衛星が観た火災や火山(ブログ内)
気象衛星ひまわりでもはっきり確認できますが、もっと解像度が高い地球観測衛星Terraが捉えていますので左に引用します(元データ:NASA-World-View)。午前の撮影と思いますが、東に向かって茶色の噴煙が流れていますね。色の濃い状態だったので、衛星画像を見たとき驚きの声を上げてしまいました。数時間でおさまる火山の煙とは一線を画す独特の景観です。
右画像は左上画像の噴煙近くを拡大したもの。正午前の実況では噴煙頭頂が43000フィート(約13100m)に達しているとのこと。今日はこのあたりの雲が多く、島や海がほとんど見えません。北海道の知床岬から雷公計島までの距離は約750km。これは札幌・東京間830kmより近く、だいたい静岡・福岡間の距離くらいです。
相次ぐ大地震とともに、環太平洋火山帯周辺の噴火活動も度々耳にします。用心しなければ…。
【6月23日朝追記】
噴火はまだ若干続いているようにも見えますが、概ねおさまったようです。噴煙の流れは大きく拡散しました。カムチャッカ半島東沖合にやや大きな低気圧があり、その縁に沿って低気圧に巻かれているようにも見えます。気象衛星ひまわりが撮影した昨日4:00から今日4:00まで12時間おきの画像を下に引用します(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。これは可視+近赤外バンド画像を加工して、色合いをはっきりさせたものです。
なお、冒頭の地球観測衛星画像や下の16:00画像で、噴煙南東側に太い筋状の雲痕が多数見つかりますね。これは船舶が通った痕跡と思われます。船舶の出す熱い排煙は周囲の冷えた空気に対して軽いため、急速に上昇しながら冷え、同時に排煙をコアとした雲を作ります。これが「人工の雲」として宇宙から見えるのです。
噴火はまだ若干続いているようにも見えますが、概ねおさまったようです。噴煙の流れは大きく拡散しました。カムチャッカ半島東沖合にやや大きな低気圧があり、その縁に沿って低気圧に巻かれているようにも見えます。気象衛星ひまわりが撮影した昨日4:00から今日4:00まで12時間おきの画像を下に引用します(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。これは可視+近赤外バンド画像を加工して、色合いをはっきりさせたものです。
なお、冒頭の地球観測衛星画像や下の16:00画像で、噴煙南東側に太い筋状の雲痕が多数見つかりますね。これは船舶が通った痕跡と思われます。船舶の出す熱い排煙は周囲の冷えた空気に対して軽いため、急速に上昇しながら冷え、同時に排煙をコアとした雲を作ります。これが「人工の雲」として宇宙から見えるのです。
参考:
アーカイブ:気象衛星が観た火災や火山(ブログ内)