協定世界時のずれはどれくらいかな?2018/06/10

世界時と協定世界時との差
今日は時の記念日だから、と言う訳でもありませんが、「次のうるう秒挿入はいつかな?」と気になって、1日の長さ(LOD/Length of Day)とか、世界時系のずれなどを時々調べています。2017年12月27日の記事に書いたように、今年始めのうるう秒挿入/削除はありませんでした。次にあるとすれば7月1日0時UT直前ですが、日本標準時グループによればここでも調整は行わないとのこと。

では現在の状況はどうなっているのでしょう?これは「世界時と協定世界時の差」を調べればわかります。左図は今日時点で公開されている今年5月8日までのデータを元に、2000年始めからの変化をグラフにしたもの。UT1とは地球自転を元に決められる時刻システムのこと。そしてUTC(協定世界時/Coordinated Universal Time)は、原子時計を基準に決められた現在の時刻システムと「歩度」を同じにしてUT1つまり地球自転に矛盾しないように進ませる時刻系のこと。私たちが時報や時計を通して知るのはこの協定世界時です。

「歩度」を原子時計に合わせて地球自転を測ると段々ずれてしまうので、ときどき時計をずらせて原点を合わせます。左上グラフで言うと、「UT1-UTCがプラスマイナス0.9秒を越えないように」かつ「年始め1月1日や年半ば7月1日の直前に調整を行うように」うるう秒が挿入もしくは削除される決まりです。グラフが所々でぴょんと跳ね上がっているのはうるう秒が挿入されたからですね。現在は+0.1秒付近で右下がりですが、このペースだと2年後の夏…東京オリンピック直前になるでしょうか。うむむ、何か重大なトラブルを引き起こしそうな…?

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