レモン彗星に望遠鏡を向けるも…2018/06/03

20180603レモン彗星(C/2018EF9)
昨夜から今朝方は久しぶりにひと晩中晴れましたので、恒星を使った望遠鏡調整など行いつつ、合間に気になっていた彗星をひとつ写してみました。北極星近くにあるレモン彗星(C/2018 EF9)です。

レモン彗星は今年3月上旬に発見されたばかりで、4月下旬まで19等程度の暗い天体でした。ところが5月中旬頃にかけて急増光が確認され、5月下旬の時点では12等前後とのこと。6月に入ると急減光する予想のため早めの撮影機会をうかがっていましたが、ずっと曇天と満月期に阻まれていたのです。

月が登る夜半前は北天の光害が著しく、夜半過ぎまで待ってからの撮影でした。明け方は透明度が良かったのですが、それでも下弦前の月光はバカになりません。その上、運悪く夜半に子午線下方通過…つまり最も高度が下がるという不運。予想していましたがコントラストの出ないノイジーな画像となりました。この彗星はかなり拡散しているようで、該当位置(左画像・緑点円)に淡いコマが確認できるものの、はっきりした核は分かりませんでした。もうかなり暗くなってしまったのかも知れません。6月上旬内にチャンスがあればもう一度狙ってみたいと思います。

今日の太陽2018/06/03

20180603太陽
朝からよく晴れています。時々雲が湧きますが、概ね快晴ですね。ちなみに気象庁の定義では0から10の雲量を使い、「1以下は快晴」、「2以上8以下は晴れ」です。今日は1と2を行ったり来たりなので、どっちとも言えませんねえ…。

20180603太陽リム
左は13:30前の太陽。活動領域12712はかなり右リムに寄りました。後続の領域が無ければまた静穏状態になります。左側にちょっと長めのダークフィラメントが見えました。

明後日辺りから天気はまたゆっくり下り坂のようです。三日後の6日は二十四節気の芒種。人間にはうっとうしい雨季が始まりますが、これから夏を迎える植物たちにとっては命を左右する大事な時期です。

金井宇宙飛行士帰還と同時刻のISS2018/06/03

20180603国際宇宙ステーション
国際宇宙ステーションに昨年12月から5ヶ月半にわたる長期滞在をしていた金井宣茂宇宙飛行士が、本日地球に戻りました。左画像はちょうど帰還用のソユーズを分離してから約40分後に日本の空へ差しかかった国際宇宙ステーションの軌跡。雲が多かったのですが、中央右上に向かって地球影に吸い込まれて行く直前に何とか観察できました。

これを撮影したのは21:40少し前ですが、同じ時刻に金井さんたちの乗ったカプセルがカザフスタンの草原に到達している予定です。直接地面めがけて落下する「弾道モード」による帰還のため、身体には重力の4倍の力(4G)がかかるとのこと。富士急ハイランドのド・ドドンパくらいですね。耐えなくてはならない時間は全然違いますが。

帰還とは関係ないですが、こんな遅い時間でもISSが見えるのは、夏である証拠。北極側まで太陽光が十分に差し込んでいるおかげです。遅い日は22時台、明け方側も1時台から見えることがあって驚かされます。