地球最接近のハインズ彗星 ― 2018/01/05
昨夕から宵の内はよく晴れていました。何か観察したかったのですが少し風が強かったのと体が疲れていたこともあり、諦めました。
夜から今朝にかけては曇りが予想されていたのですが、夜半前に起きてみると宵の快晴が続いているではありませんか。月が明るかったのですが透明度は良かったのでさっそく望遠鏡を組み立て、気になっていたハインズ彗星(C/2017 T1)に向けました。
ところが…最初のコマの撮影を始めて空を見上げると薄雲が…。何というバッドタイミング。その後40分ほど強引に撮影をしましたが、とうとう空全面が雲に覆われてしまいました。左画像は使えるコマ24分のみを彗星位置基準で加算コンポジットしたもの。月明かりと雲とで弱くなったコントラストを無理に引き延ばしていますのでザラザラでごめんなさい。画像上方向が天の北方向です。
彗星の移動はかつてないほどすごい速さで、1分露出でもしっかり動いちゃってます。またはっきり分かりませんが、緑色のコマが縦画角(約0.7°)の3分の1を越すほど大きく広がっています。(※画像からコマの実直径をざっくり計算すると、約17万4000kmでした。)尾の向きも6日前と比べ60°くらい回転しましたね。この、あまりに急激な変化には訳があります。
右図はステラナビゲーターによる位置推算で、昨年9月から今年5月までハインズ彗星の振る舞いを計算したグラフ。地球中心との距離(地心距離)、太陽中心との距離(日心距離)、そして見た目に1日あたりどれだけ動いたかを位置から計算した値。ハインズ彗星、実は4日22:48JSTに地球へ最接近したのです。その距離、0.22244天文単位(約3327万km)。つまり、昨夜は見た目にいちばん大きく見え、そして速く動いていたのでした。あぁ、あと30分でも早く起きて撮影していたら…。でも一応撮れたし、まぁいっか。
今後この彗星は急速に北西の空へ向かい、月末には見辛くなってきます。最盛期の今のうちに観察してくださいね。
参考:
ハインズ彗星(C/2017 T1)に関係する記事(ブログ内)
ところが…最初のコマの撮影を始めて空を見上げると薄雲が…。何というバッドタイミング。その後40分ほど強引に撮影をしましたが、とうとう空全面が雲に覆われてしまいました。左画像は使えるコマ24分のみを彗星位置基準で加算コンポジットしたもの。月明かりと雲とで弱くなったコントラストを無理に引き延ばしていますのでザラザラでごめんなさい。画像上方向が天の北方向です。
彗星の移動はかつてないほどすごい速さで、1分露出でもしっかり動いちゃってます。またはっきり分かりませんが、緑色のコマが縦画角(約0.7°)の3分の1を越すほど大きく広がっています。(※画像からコマの実直径をざっくり計算すると、約17万4000kmでした。)尾の向きも6日前と比べ60°くらい回転しましたね。この、あまりに急激な変化には訳があります。
右図はステラナビゲーターによる位置推算で、昨年9月から今年5月までハインズ彗星の振る舞いを計算したグラフ。地球中心との距離(地心距離)、太陽中心との距離(日心距離)、そして見た目に1日あたりどれだけ動いたかを位置から計算した値。ハインズ彗星、実は4日22:48JSTに地球へ最接近したのです。その距離、0.22244天文単位(約3327万km)。つまり、昨夜は見た目にいちばん大きく見え、そして速く動いていたのでした。あぁ、あと30分でも早く起きて撮影していたら…。でも一応撮れたし、まぁいっか。
今後この彗星は急速に北西の空へ向かい、月末には見辛くなってきます。最盛期の今のうちに観察してくださいね。
参考:
ハインズ彗星(C/2017 T1)に関係する記事(ブログ内)