近日点通過日の太陽2022/01/04

20220104太陽
昨夜から今朝は快星夜。シーイングと透明度が悪かったので撮影はやめて、機器調整に充てました。今日も朝から快晴。昼過ぎからは風がやや強くなりました。

20220104太陽リム
左は12時頃の太陽。見えている活動領域は昨日と同じく南半球の12916、12919、12922、12923。他にもう一つ、左下リム近くに小規模のプラージュを伴う黒点群が現れました。今後発達するのか楽しみ。右上の大きなプロミネンスはまだ続いていました。左下はかなり消えましたね。

今日は地球が近日点を通過する日。瞬時は15:54:26で、太陽との距離は147105046.19km=0.98333649738天文単位です。昨日ちょうど新月だったため、地球は太陽・月とのバランスをとるため太陽と反対側になり、少し遅れてやや遠目の近日点通過になりました。同じ近日点通過であっても状況は千差万別。ひとつひとつの特徴を見出すのは面白いですよ。

いつもなら前回の遠日点通過日の太陽と比較画像を作っていますが、前回は長い悪天期間だったため撮影できない日々でした。したがって今回もパスとなります。残念…。

細身の天体ふたつ2022/01/04

20220104金星
今日午後は風が強く、風速はなんと6m/sから8m/s。昼間の金星を撮影するには向かない天気でした。金星はかなり太陽に近く、またシーイングの良い状態が望めない季節&高度のため、今日の観察からは白黒センサー+IRパスフィルターに切り替えようと昨夜のうちに組んでおいたのですが、強風だけはさすがにどうしようもありません。

ピント合わせと、写るかどうかだけチェックしようと機材を金星へ向けてみました。IRパスの効果は多少あるものの、風振動は防げません。それでも時折見える糸のような金星の姿に歓喜し、ついつい撮影してしまいました。左は何十回も画像処理をやり直してブレブレ画像からどうにか仕上げたもの。撮影は13時頃で、太陽からの離角は約8.69°、輝面比は約1.08%、画像上方向が天の北方向です。いやぁ実にスリムになりましたね。女神ビーナスは拒食症なのかしらん?

今後は天候が不安帯になってくるらしいので、内合まで追い続けられるかは疑問です。そもそも太陽が近すぎて、日よけの手段がもう残っていません。明日はどうなるでしょうか。

20220104月
夕方になると細い月が見えました。お隣には水星も並んでいます。左は17時過ぎの撮影で、太陽黄経差は約21.89°、撮影高度は約9.1°、月齢1.57、画像上方向が天頂方向です。金星と比較して書くと、太陽離角は約22.36°、輝面比は約3.78%。スリムなことに変わりはないけれど、女神アルテミスのほうがちょい太めでした。あっ、容姿にケチつけてるわけじゃありませんよ…。

20220104月と水星
右は水星と並んだショット。まだ明るいけれどかなり低くて、撮影するのに苦労しました。このとき金星は低空の景観に飲み込まれつつありました。

月はこれから次第に大きくなって観察しやすくなります。水星も7日が東方最大離角ですから、もうちょっと見やすくなるでしょう。ということで、細いふたつの天体の話題でした。