更に水平に近くなった夜明けの月2021/10/04

20211004_31313月
昨夜は概ね晴れの予報で、透明度が悪いものの夜半までは晴れていました。ところが日付が4日に変わる頃から急に雲が押し寄せ、あっという間に星々を隠してしまいました…。万事休す。

明け方までにいくつか見たい天体がありましたが、全て中止。ただ、時々雲の隙間がやってきたので、夜明けの「水平月」観察に望みを託します。その甲斐あってか、天文薄明開始前と、航海薄明開始後の二回、雲間から月を撮影することができました。

左は4:55頃の撮影で、撮影時の月高度は約24.6°。カメラ内蔵の水準器により水平を正しく合わせてありますから、上方向が天頂方向です。このとき月の弦(カスプ端を結ぶ線)と水平方向とのなす角は-4.19°でした。雲が頻繁に往来するなか、この朝いちばん水平に近い時間帯に撮影できたことは正に奇跡。遠目にはほとんど水平に感じましたが、写真に撮ってじっくり見ちゃうと少しの傾きも気になります。一日前に撮影した月とも比較してみてください。

3:51頃の撮影(撮影高度12.2°)では、左上画像よりも弦傾斜が少し大きく、-5.21°でした。この1時間でわずか1°程度の差ですが、やはり人間の目は鋭いもので、先入観なく見ても傾斜の違いを感じてしまいました。試しにふたつの画像を交互に表示したのが下のアニメーション。欠け際のわずかな変化や月が(水平垂直基準に対して)回転している様子が分かります。いやぁ、理屈でわかっていても、実際に見ると本当に面白いですね。

20211004弦の傾き変化


今日の太陽2021/10/04

20211004太陽
昨夜は夜半まで快星、その後今日明け方まで曇り空。夜中に外へ出ると良い香り。金木犀でしょうか?朝からはよく晴れて汗ばむ陽気です。やや強い風が吹いています。

20211004太陽リム
左は10:20頃の太陽。活動領域12880は中央を過ぎ右半球へ。そして左やや上から新たに12882が登場し、大きな黒点を従えています。これは…中央に来たら肉眼黒点になるかな?無理かな?

右下のプロミネンスは下火になりました。ところどころ小さなプロミネンスが出ています。