電力逼迫警報2022/03/22

20220322ヒサカキに少し積もる雪
午前中から雪になりました。先行して雨が降ったためどんどん溶けてしまいますが、昼時点では車のフロントガラスや公園の土部分などが少し白くなるくらい積もっています。当地・茨城県南部では4月でも降雪した例があるので(→2016年11月24日記事の統計参照)、3月の雪は驚くことでもありません。ただ、今回は別視点で驚くことになりました。

昨夜から散々ニュースになっているので知らない方はいらっしゃらないでしょうが、関東の電力を担う東京電力から停電の恐れがあるからと節電要請がでました。今日になって東北電力からも電力逼迫が発表されています。このような自体は2011年の東日本大震災以来とのことで、政府の経済産業省や国土交通省を通じ各戸や企業への節電要請があり、国内初の「電力需給逼迫警報」に至りました。今回は3月16日真夜中近くに発生した最大震度6強の地震の影響が大きいようです。

【電力使用率・2022年3月22日】
使用率
0時〜1時80.65%
1時〜2時78.89%
2時〜3時79.82%
3時〜4時81.75%
4時〜5時84.23%
5時〜6時88.20%
6時〜7時82.74%
7時〜8時86.00%
8時〜9時95.06%
9時〜10時97.49%
10時〜11時101.41%
11時〜12時103.67%
12時〜13時102.31%
13時〜14時106.40%
14時〜15時107.28%
15時〜16時98.09%

  • 16時までの速報値です。
各電力会社は互いに電気を融通しており、直ちに停電にならないような協力体制がありますが、今回は融通してもなお足りないという事態。東京電力では電力使用量などを公開しているので、「1日を1時間ごとに区切った時、一番電力需要があった時間帯の使用率(需要÷供給)」および「どの時間帯に集中するか」という統計を2019年から2022年まで求めてみました(2022年は3月21日まで)。下にグラフで示します。※東電サイト発表の使用率は少数以下が切り捨てられて正確さに欠けるため、下の統計は実績ワット数から割り算で再計算しています。

この3年3ヶ月間に「非常に厳しい」とされる使用率97%以上になったのは、2021年1月6日(97.05%)、2022年1月6日(97.07%)、同1月7日(97.09%)、同3月18日(97.52%)の4回。近年に集中していることが分かります。またピーク時間帯は夕方に多くなり、別途月別に集計すると春先(3・4月)は特にこの傾向が強いことが分かります。

この記事を書いている時点で東電の最新発表によると、本日の使用実績は右表のとおり。10時頃から需要が完全に供給を上回ってしまいました。(追記注:実際は100%越えはあり得ず、供給分の更新が間に合わないことによる速報値の誤りとのこと。)15時台からは融通のためか供給量が増えて一時的に下がりましたが、どこまで耐えられるか?雪のため当地の気温も昼前から2度以下で、これから夜にかけても寒さが続くでしょう。いつ停電になるかと心配です…。

  • 電力ピーク使用率・2019年

    ピーク使用率
    (2019年)
  • 電力ピーク使用率・2020年

    ピーク使用率
    (2020年)
  • 電力ピーク使用率・2021年

    ピーク使用率
    (2021年)
  • 電力ピーク使用率・2022年

    ピーク使用率
    (2022年)


  • 電力ピーク時間帯・2019年

    ピーク時間帯
    (2019年)
  • 電力ピーク時間帯・2020年

    ピーク時間帯
    (2020年)
  • 電力ピーク時間帯・2021年

    ピーク時間帯
    (2021年)
  • 電力ピーク時間帯・2022年

    ピーク時間帯
    (2022年)


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