ヒアデス星団、月に掃除される ― 2018/01/28
昨夜から今朝にかけて晴れましたが、少し天気が下ってきたようです。明け方前には薄雲が空を覆っていました。月が大きくなってきたため、明け方までの間に月明かりのない時間はほとんどなくなりました。
その月ですが、昨夜おうし座の1等星アルデバランに大接近する現象を起こしました。最接近の19時台に撮影したかったのですが、当地・茨城南部では望遠鏡が倒れそうなほどの強風に見舞われ断念。23時近くにようやく風が弱まってきたので撮影した次第。月とアルデバランはかなり離れてしまいました(左画像、月に一番近いオレンジ色の星がアルデバラン)。
アルデバランはヒアデス星団の一角にあるため、月がアルデバラン近くを通ると、必ずと言って良いほどヒアデス星団の星々が掩蔽されることになります。まるで空に散らばった星屑をル○バが掃除してゆくようなイメージでしょうか(笑)。後ろから掃き出してしまうんですけどね…。 実は今回アルデバランそのものも東北北部以北で掩蔽されてしまいました。また現象境界では「グレージング(接食掩蔽)」となりました。1等星のグレージングは大変貴重で、明るい星が月の縁をかすめながら、月の地形に併せて明滅するという面白い様子を見ることができます。(右はグレージングの模式図。)
嬉しいことに、今度は2月2日明け方にしし座の1等星レグルスが月に隠される掩蔽が起こり、近畿以東で観察できます。この際、近畿から中部にかけての現象境界でグレージングとなります。お近くの方はぜひご覧ください。おっと、その前に、1月31日の皆既月食もお忘れなく。
追記:
月没後に少し時間があったので、試写を兼ねてアンテナ銀河(触角銀河)を撮ってみました(右画像)。北のNGC4039、南のNGC4038という2つの銀河がぶつかり合い、それぞれから「銀河の腕構造」が触角のように伸びています。
この銀河はそれぞれ11等台で暗くはないのですが、南天に低過ぎて光害があると途端に見えなくなります。今朝方は透明度が悪く、すぐ隣のからす座が肉眼でほとんど見えませんでした。時折薄雲が通過、しかも光害カットフィルターを着けないで撮影したため、ざらつくほどコントラストを上げても腕はほとんど写っていません。
立地の都合で近隣住宅の隙間から撮る必要があり、最長でも90分ほどしか露出できません。それでも「悪条件の中で諦めずに試行錯誤する」ことは大切です。いずれまた挑戦してみましょう。
その月ですが、昨夜おうし座の1等星アルデバランに大接近する現象を起こしました。最接近の19時台に撮影したかったのですが、当地・茨城南部では望遠鏡が倒れそうなほどの強風に見舞われ断念。23時近くにようやく風が弱まってきたので撮影した次第。月とアルデバランはかなり離れてしまいました(左画像、月に一番近いオレンジ色の星がアルデバラン)。
アルデバランはヒアデス星団の一角にあるため、月がアルデバラン近くを通ると、必ずと言って良いほどヒアデス星団の星々が掩蔽されることになります。まるで空に散らばった星屑をル○バが掃除してゆくようなイメージでしょうか(笑)。後ろから掃き出してしまうんですけどね…。 実は今回アルデバランそのものも東北北部以北で掩蔽されてしまいました。また現象境界では「グレージング(接食掩蔽)」となりました。1等星のグレージングは大変貴重で、明るい星が月の縁をかすめながら、月の地形に併せて明滅するという面白い様子を見ることができます。(右はグレージングの模式図。)
嬉しいことに、今度は2月2日明け方にしし座の1等星レグルスが月に隠される掩蔽が起こり、近畿以東で観察できます。この際、近畿から中部にかけての現象境界でグレージングとなります。お近くの方はぜひご覧ください。おっと、その前に、1月31日の皆既月食もお忘れなく。
追記:
月没後に少し時間があったので、試写を兼ねてアンテナ銀河(触角銀河)を撮ってみました(右画像)。北のNGC4039、南のNGC4038という2つの銀河がぶつかり合い、それぞれから「銀河の腕構造」が触角のように伸びています。
この銀河はそれぞれ11等台で暗くはないのですが、南天に低過ぎて光害があると途端に見えなくなります。今朝方は透明度が悪く、すぐ隣のからす座が肉眼でほとんど見えませんでした。時折薄雲が通過、しかも光害カットフィルターを着けないで撮影したため、ざらつくほどコントラストを上げても腕はほとんど写っていません。
立地の都合で近隣住宅の隙間から撮る必要があり、最長でも90分ほどしか露出できません。それでも「悪条件の中で諦めずに試行錯誤する」ことは大切です。いずれまた挑戦してみましょう。