木星三つどもえの観察2015/02/15

20150214木星+衛星+衛星の影
今夜は強風のため観察らしい観察ができませんので、2月14日夜に撮影した木星の画像を散々画像処理しました。一昼夜越しですがご覧ください。実は先日記事にした「木星の大赤斑と衛星とその影は同時に見えるかな?」の“三つどもえ”を検証できる最初の機会だったのです。しかも驚きなのは「大赤斑+イオ+イオの影」「大赤斑+エウロパ+エウロパの影」という二種の現象が同夜に重なったこと。これを見ない手はありません。

「大赤斑+イオ+イオの影」は大赤斑が見え始まる19:30頃から始まり、イオが木星を離れる21:22頃まで続きました。また「大赤斑+エウロパ+エウロパの影」はエウロパの影が木星に投影される23:17分頃に開始し、大赤斑がほとんど見えなくなる23:30過ぎまで続きました。今回のエウロパのほうは高い位置で見られるものの、極端に時間が短いため気流が落ち着いてくれるか心配でした。

20150214木星+衛星+衛星の影
当日は日中の強風は少しおさまったけれど気流がとても乱れていて、小型望遠鏡での観察では影が時々見えましたが、衛星本体は分かりませんでした。画像もひどいもので、元々たいした機材のない私ではこれで精一杯です。散々処理した割には細部が見えないですね。上画像で左は20:24、右は23:26の撮影(上が天の北向き)です。どこに何が写っているかは文字入りの右画像をご覧ください。

三つどもえ観察のチャンスは2月中に2月20日、2月21日、2月28日の三回(全てイオによる)あります。詳しいタイミングは前述記事の表とにらめっこしてくださいね。(今回は大赤斑が見える時間を中央通過プラスマイナス2時間で考えました。)衝から1ヶ月も過ぎると衛星本体と影の距離が空いてしまい、3月以降は見えるチャンスが極端に少なくなると思われます。ぜひみなさんも今のうちにご覧になってください。

参考:
2015年春の木星や衛星、衛星食、相互食に関係する記事(ブログ内)

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