火星と海王星の接近、そしてフィンレー彗星2015/01/20

20150120火星と海王星の接近
昨日お伝えしたように、今夕の火星は海王星と大接近しました。正確には今朝9時過ぎが最接近でしたので、半日ほど経った姿を夕方見せたというわけです。金星と水星の時より騒がれないのは片方が肉眼で見えないからでしょうか。

午前中の暴風は午後遅くには収まってきましたが、今日は病院の日だったので夕方の惑星見物に間に合うか微妙でした。と言うのも、我が家から望遠鏡で火星や金星を撮影できるのはごく限られた隙間のみです。そこを火星が通るほんの10分間ほどにタイミングを合わせなければいけません。ギリギリのスケジュールでしたが、なんとか間に合いました。ただ、左画像右上に建物の影が入って暗くなってしまいました。

補記:約2年後の2017年元日夕方には、今回と同じような状況で火星と海王星が見かけ上大接近します。しかも最接近時(16時前)の離角はたったの1分角!もうくっついてるのと同じでしょ(笑)日暮れ後18時ころに見やすくなってからでもまだ4分角程度。金星も近くにいて、今日現在の夕方にホント似ています。今から楽しみですね。(参考:上画像撮影時の離角は約21分角です。)

フィンレー彗星位置
さて、日中に星仲間から「火星近くのフィンレー彗星(15P)がバーストを起こして明るくなっている」と教えていただいたので、火星の撮影に続いて機材を変えずに写してみました。

フィンレー彗星は現在計算上では10-11等星程度の暗めの彗星ですが、何らかの理由で爆発的な増光(→バースト)をして7等星になったとのこと。これなら何とか手持ちの機材で狙えます。今日から向こう3週間の彗星の位置を右の星図に示しておきます。(ステラナビゲーターver8使用、概ね上が天頂方向です。)

20150120フィンレー彗星
事前に星図を頭にたたき込んでおいたので、何も見ずに望遠鏡を向けて1ショット撮ったらしっかり彗星が分かりました。それほど明るいのですね。しかもまだ薄暮の真っ最中です。うかうかしてると建物に隠れてしまうので、夢中で何枚も撮りました。左画像は15秒×20枚=合計5分の合成です。上の火星と海王星の画像とスケールがほぼ一緒になります(縦幅が満月の直径くらい)。細く伸びる尾と全体を包むような尾、薄緑色の小さなコマが確認できますね。
20150120フィンレー彗星
右の白黒反転画像ではもっと良く見えます。……ふと、病院から帰宅後一度も家に入らず、ここまで撮影していることに気付きました(笑)

参考:
アーカイブ「天体の接近現象一覧」

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