安定した晴れ間に月惑星を楽しむ2023/08/30

20230829_15887月
昨夜から今朝にかけて安定した晴れ間が訪れました。夜半前に月と土星、明け方には木星を楽しむことができました。

左画像は29日23時過ぎの撮影で、太陽黄経差は約158.87°、撮影高度は約31.19°、月齢は13.19。相変わらず南中頃でもまだ低いですが、ひと晩前より少しマシになりました。シーイングは明け方まで安定しなかったので、細部はあまり見えていません。

地心距離は更に狭まり、358000km台になりました。撮影画角に入らなくなったため、2コマモザイクです。欠け際にパスカルやピタゴラス、エディントン、グリマルディ、ダーウィン、ピアッツィ、インギラミなどが連なります。7時方向、大きく凹んでるように見えるのはバイイ。9月になって下弦を過ぎた頃になればバイイ全体が見頃を迎えるでしょう。秤動が悪く南極域は見えませんね。チャンドラヤーン3号が運んだ月面探査ローバーが土壌組成を観測中とのこと。アルミニウム、硫黄、カルシウム、鉄、クロム、チタン、マンガン、ケイ素、酸素などの存在が確認されたようです。

ひと晩前は輪っか状に見えたリュンカー山も今回はちゃんと山に見えます。もう二時間ほど経てば月面A地形が見えたはずですが、まだ縦棒1本しか光っていませんでした。ダーウィン内の起伏が面白そうですが、良く見えませんね。もう少しこちらを向かないかな?

前後して撮影した土星(下A画像)は大気の揺れがすごかったけれど、B環が少し明るいことに気が付きました。衝を過ぎて位相角が0.3°近くまで増えつつありますが、衝の前にはあまり感じられなかったのに、衝を過ぎたら衝効果が見える…なんてことがあるのでしょうか?気流が悪いせいなのかな?木星が高くなる明け方は気流が安定し、南中高度が高いことも相まって良い眺めでした。視直径も確実に大きくなり、細かい模様もしっかり見えるようになってきました。11月頭の衝の頃まで良いシーイングが続いてほしい…。

  • 20230829土星

    A.29日の土星
  • 20230830木星

    B.30日明け方の木星


20230829土星の衛星が作る正三角
【付記】
昨夜は土星の衛星のうち、エンケラドゥス、テティス、ディオネの三つがきれいな正三角を作っていました。滅多に起きないことですから記念に撮影しておきました。

木星のガリレオ衛星が作る正三角については、2022年10月1日の記事に書いたことがあります。今年も起きますので、お時間の取れる方はぜひ望遠鏡で楽しんでくださいね。


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