雲間に光る極細月2023/08/14

20230814_33160月
昨夜から今朝は曇り時々雨。でも明け方に空を見上げると少しだけ晴れ間ができて木星が見えていました。東にも徐々にやって来そうな雲の隙間が見えたので急いで望遠鏡を組み立て、月が見えるのを待ちました。薄い雲は最後まで取れなかったものの、かなり明るくなった空で10分ほど月面観察できました。

左画像は14日4:20頃の撮影で、太陽黄経差は約331.60°、撮影高度は約19.81°、月齢は27.03。かなり細くなりましたね。地平座標での傾きの様子を撮る余裕がありませんでしたが、弦傾斜は約-12.296°まで水平に近づき、明日8月15日の水平月を期待させます。本州以北で完全な水平にはならないけれど、九州南部で水平、それより南では逆転月になります。もし晴れたらご覧になってください。

月面を見るとちょうどリュンカー山が欠け際で驚きました。それより北で確認できるのはマルコフ、オイノピデス、バベジ、そしてリムぎりぎりには辛うじてピタゴラス。北端で光っているのが確認できるのはカーペンター付近まででした。北極点あたりには全く届いていませんね。

20230814ワルゲンティンからバイイにかけて
南側の欠け際にやたらのっぺりした奇妙な陰影のクレーターがあるなと思ったら、ワルゲンティンでした。どうりで窪んで見えないはずです(右画像参照/露出オーバー気味に撮ったコマ)。内部が溶岩で埋まっていますが、一様に満たされているのではなく、東側の一部が凹んでいます。空気を抜き忘れたり容器を傾けて固めてしまったプリンみたい?更に南には巨大なバイイ。かなり暗いけれどボルツマンやドリガルスキーも連なります。南端の光は南極点やシャクルトンを通り越してヴィーヘルトまで届いていました。北が寸足らずな分、南が照らされているんですね。

いつもと逆側(奥側)から照らされている月面A地形も見えますから探してください。この後すぐ分厚い雲に覆われてしまいましたが、細い月を堪能できて大満足。

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