空を飾る月の光環、ベルセウス座の新星も増光2020/11/30

20201129月の光環
昨夕から今日明け方にかけ、雲多めの空から快晴へゆっくり回復しました。満月1日前の月が空を照らしています。雲は薄いものが多く、不思議なことに様々な方向、様々な形状、様々な速度で空を通過しました。しばらく見ていても規則性は感じられず、あまりのランダムさに一体何が起こっていたのか全くわかりませんでした。

月周囲には左のような鮮やかな光環が度々お目見えし、楽しませてくれました。この画像は22:20過ぎの撮影ですが、わずか数秒の間に雲が流れています。恒星が写っていますから、光環の各色の半径が測定できますね。ここから雲粒子の直径が推算できます。ご興味のある方はぜひやってみてください。

そう言えば日中はハロやアークのニュースを何件か耳にしました。私自身は見ることができなかったけれど、いよいよ寒気が流れ込んでいるんだなぁと実感していました。近くのアメダスによると宵には8度台、今日朝には2度未満まで気温が低下したようです。まもなく12月ですからね。

20201129_TCP J04291884+4354232
四日前の26日に上田清二さんが発見したペルセウス座の新星ですが、その後どんどん増光し、なんと8等台という報告もあるそうです。右画像は昨夜23時前後に撮影したもので、ひと目で増光が分かります。満月期でも余裕で写ってしまうのは驚きですね。

この新星は「V1112 PERSEI = NOVA PERSEI 2020」という番号が付きました。等級が一桁台の新星なんてそう頻繁に出現しませんから、しばらく楽しませてもらいましょう。

今日の太陽2020/11/30

20201130太陽
朝からよく晴れています。風もなく穏やかな11月最終日。

20201130太陽リム
左は10時頃の太陽。5つあった活動領域のうち12784は右上リムに達して見えなくなりつつあります。また右下の12783もリム近くで、辛うじてプラージュや低いプロミネンスが分かる程度。

12786の大きな肉眼黒点は中央子午線を過ぎ、そのすぐ右の黒点を伴う12785とともに右半球へ入りました。また左上の12787は少し中央へ寄って小黒点が見やすくなりました。

ややこしいことに、12786と121785の中央やや下にもう一群の小黒点が現れ、これが12788と採番。また左下の小黒点群も12789と採番されたため、リム上の2群合わせて7つの活動領域が同時存在することになりました。更に左下裏側から新たな領域が2つ続くようですから、当面は大忙しな太陽となるでしょう。

20201130_X線フラックス
X線フラックスを調べると、昨日13:11UT(29日22:11JST)をピークとしたM4.4クラスのフレアが発生していて驚きました(右図、NOAAサイトから引用)。イベント自粛する気なんて更々ない太陽活動ですね。