探査機はやぶさ2カプセル帰還まで残り一ヶ月!2020/11/06

20201105小惑星リュウグウ
小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセル地球帰還予定日まで残り一ヶ月となりました。順調に行けば2014年12月から続く長い旅に一区切り付くと思われます。サンプル収納カプセルを切り離したあとも更に別の小惑星を追加探査する予定が発表されました。人も機械もかなりの耐久が必要でしょう。

昨夜から今朝は時々雲に覆われたものの、特に夜半前に晴れ間があったので、一ヶ月前記念に小惑星リュウグウを撮影してみました(左画像)。10月21日の記事に光度グラフを掲載した通り、リュウグウはちょうど光度ピークを迎え、12月中旬ごろまで16等後半を維持しています。

ただしどんどん南下しており、12月3日以降は天の赤道より南になってしまうため観察場所によっては捉えるのが困難になります。12月下旬は低空過ぎて見えないと考えたほうが良いでしょう。見たい/撮りたい方は「今が一番」と思ってお早めにどうぞ。

ところで、探査機はやぶさ2はどこにいるでしょうか?折しも10月下旬にJAXAはやぶさ2プロジェクトのWebページで位置データが公開されていたので、これをステラナビゲーターで表示できるよう変換し、描いてみました(右下図)。ピンクラインが探査機はやぶさ2、緑ラインが小惑星リュウグウ。(※地心位置を黄道座標で表示しています。)

はやぶさ2と小惑星リュウグウの位置
図を見ると、7月頃までは並走していたようですが、それ以降は次第に離れ、今日現在の探査機はカシオペア座の方向にいるようです。秋以降は地球帰還に向けたTCM運用(Trajectory Correction Maneuver)が行われ、地球と並走するほうへ少しずつ導かれているわけですね。いま北半球で見える位置ということは、地球接近の際に北から南へ駆け抜けながらオーストラリアにカプセルが落ちるようリリースするという軌道なのでしょう。当日カプセルが落ちる様子は日本から見えるのでしょうか?ワクワクしますね。

カプセル分離は地球から約22万kmの位置、その後はやぶさ2は地球圏から離脱して新たな探査へと向かうわけです。地球近傍小惑星リュウグウも12月29日ごろ地球最接近ですから、追えるだけ追ってみようと考えています。

昨夜はこの他、リュウグウの子午線跨ぎを待つ間に早めの火星観察を決行。シーイングが落ち着かず像が甘いけれど、なんとかカメラに収めることができました(下A画像)。観察時間を早めたのは前夜と違う経度を見たいという目的もあります。このおかげで太陽湖やマリネリス峡谷が東縁に確認できました。

また、夜半以降は「M42・オリオン大星雲とアトラス彗星(C/2020 M3)の競演」を狙うべく機材をセット。ところが雲が多くなってしまい、2時間も待たされる結果になりました。雲間が30分も無い状況でしたが、前夜よりは月が離れたため背景と星雲・彗星のコントラストを付けることができました(下B画像)。一晩前の画像より彗星が星雲に近いため映えますね。最接近となる明日朝は天気が良くないようなので、撮れて良かった…。

  • 20201105火星

    A.11月5日19時台の火星
  • 20201106アトラス彗星(C/2020 M3)

    B.11月6日未明のアトラス彗星(C/2020 M3)