強風の中の月、木星、土星、ISS2020/11/20

20201119月・木星・土星
昨夕はほぼ快晴。しかも野口宇宙飛行士が搭乗する国際宇宙ステーション(ISS)が関東で見やすいパスがありました。雲が多かった前夜のリベンジで見晴らし良いところへ出かけようかとも思いましたが、残念なことに午後からずっと5-6m/sの猛烈な風が吹いています。病気のため歩行がおぼつかない私にとって強風は大敵。仕方なく今日もベランダ観望です。

少し早めに観察開始。折しも月、木星、土星が6°あまりの視野円に収まってしまう絶景でした(左画像)。背景は南斗六星の東側、いて座領域です。かのハレー彗星が1986年2月-3月に明け方の空を飾ったころ撮影していた方々は必ず写していたであろう、思い出深い「ゲイラカイトのような菱形」が左下に写っていますよ。

今回の木星と土星の離角は約3.5°でした。月、木星、土星の接近は約1ヶ月後の12月17日にも起こり、今回より更に近いです。木星と土星の離角も約0.5°=ほぼ満月直径。しかも12月21日・22日の「木星と土星の超接近」直前スペシャルというシチュエーション。木星と土星の超接近は離角が僅か7′角前後という前代未聞の現象なので見逃せません。(→下A・B図参照、Stellariumによるシミュレーション。赤線は0.5°円=満月大。)かなり低空ですから明るいうちに見つける必要があり、視界や安全性を含め観察や撮影の条件を事前にしっかり探ることが大切です。その練習台として、来月の月・木星・土星の接近も見逃せないわけですね。忘れないようカレンダーに大きく書いておきましょう。

20201119国際宇宙ステーション
さて、上の撮影直後にISSがやってきました。狭いベランダなので飛行経路の半分しか見えませんでしたが、なんとか見送ることができました(右画像)。ただ、ベランダって揺れるんですよね。もちろん自分は振動の原因にならないようジッとしてますが、風でも揺れます。ベランダだけでなくカメラも三脚も全部揺れまくる!おかげでISSの軌跡が地震計みたいになってしまいました。

低空にはふだんあまり見ることがない「けんびきょう座」や「つる座」、ついでに高度6°くらいの「インディアン座α星」も写っていますよ。探してみましょう。

  • 20201221-1730木星と土星の超接近

    A.2020年12月21日17:30
  • 20201222-1730木星と土星の超接近

    B.2020年12月22日17:30