雲間に現れた立待月2019/10/16

20191016_20003月
14日の満月は登りたてこそ見えていたものの、隣家の屋根から顔を出す頃に雲が多くなってしまいました。その後しばらく曇りや雨の夜でしたが、日付が今日になったころたまたま外に出たら、雲量7割くらいの空に月がぽっかり浮かんでいました。ラッキー。

天気の移ろいは緩やかだったので急いで望遠鏡を組み上げ、観察し始めたところで雲が…。光量が四分の1くらいになるほどの雲越しに撮影して何とか仕上げたのが左画像。1時少し前の撮影で、太陽黄経差200.03°、撮影高度は約65.2°、月齢16.89です。旧暦の日付で区切ると9月18日だから「居待月」ですが、この方法だと真夜中に名前が変わってしまいます。夜半過ぎの月は前日宵から続く一連の夜に属するので、左の月は「立待月」が正解なんでしょうね。

じっくり眺める間もありませんでしたが、危難の海の東部が欠け際に触れており、やや大きめのクレーターであるエンディミオンやラングレヌス、ペタヴィウスなどが確認できました。秤動は左上が中央に寄る方向なので、グリマルディがひとまわり大きく見えます。また北極のヘルミットもはっきり確認できます。雲のフィルターが良い具合に眩しさを軽減してくれましたから、時々急に見やすくなることもありました。

2019年10月11日の記事に書いた通り、明日17日明け方には「月面K」と「オニール橋」が見えるはず。左上画像で測ったところ、どちらも明暗境界から14°ないし15°付近にありました。およそ28時間程度で明暗境界が両地形に達する計算になりますから、明日明け方という予報と一致しますね。晴れて観察可能でしたらご覧ください。

コメント

トラックバック