次第に近づく金星と木星2023/02/17

20230216金星と木星
昨夕は良く晴れていたので、近づいている金星と木星を撮影してみました(左画像)。離角がまだ14°ほどあるので近いと言う感じではないけれど、惑星の観察は「変化の経過を観る」ことこそ神髄。接近日のみ観ても有り難さの半分も実感できないでしょう。地学を教えていらっしゃる先生はこういうチャンスを活かしてほしいですね。

左は50mm+APS-Cの画角・ほぼノートリミング。航海薄暮終了20分前の撮影でまだ明るいですが、暗い星まで引き出すよう特殊な画像処理を施してあります。リサイズしているので左画像では細かい星が見えないけれど、元画では画面上部で9等前半まで写っているようです。

金星周囲と木星周囲を元画等倍で切り出して下に掲載しました。金星の5時方向、画像下辺との中間にある星がひと晩前に超接近を果たした海王星。また木星のそば、11時方向に並んでいるのは木星の衛星。木星に近い順にエウロパ、ガニメデ、カリストです。イオも木星の5時方向にいますが、この拡大率では分離しませんでした。

5日後の22日には金星と木星の離角が半分あまりになり、またこの写野に細い月が加わります。楽しみですね。良い天気を期待したいものです。

  • 20230216金星

    A.金星付近トリミング
  • 20230216木星

    B.木星付近をトリミング


日が暮れた後はZTF彗星(C/2022 E3)を撮影。暗くなってきたので少しだけ焦点距離を伸ばし、露出も倍にしました。火星やヒアデス星団接近のころはあまり写らなかったイオンテイルがまだ伸びていますね。頼もしい限りです。2023年1月30日記事のグラフにある通り、見かけのモーションが地球接近時の1/5になり、ずいぶん遅いと感じました。また、イオンテイルの方向角変化がちょうど底に達しました。今後はゆっくり反時計回りに戻って、3月下旬には東やや南向き(左やや下向き)になって行くでしょう。

彗星はしばらくおうし座で南下を続け、3月3日にエリダヌス座の領域に入り、翌日には天の赤道を越えます。暗くなると共に南下するため見づらくなるとは思いますが、引き続き追いかけてみましょう。

  • 20230216_ZTF彗星(C/2022 E3)

    C.ZTF彗星(C/2022 E3)
  • 20230216_ZTF彗星(C/2022 E3)

    D.Cを白黒反転


今日の太陽2023/02/17

20230217太陽
昨夜半前から曇ってしまい、今日も朝のうち雲多めでした。昼近くになると雲が引いて快晴に転じました。

20230217太陽リム
左は11:30ごろの太陽。待望の後続黒点が左上リムに現れ、13229と採番されました。まだ実感できませんが大きめのようですね。右端からやや上にかけて巨大なプロミネンスが見えました。どんな構造になっているのでしょう?これから消えて行ってしまう場所なのが残念です。