咲き誇るエゾノウワミズザクラ2020/05/20

20200520エゾノウワミズザクラ
二十四節気の「小満」を迎えました。当地・茨城は小雨が降ったりやんだりあいにくのお天気。本来なら田植えが終わり、春野菜や麦類が実り始めて一段落する季節なのに、このところの天候不順は昨年夏前の異常高温&乾燥に匹敵するような辛い状況です。

そんな折、北の大地から目が覚めるようなお便りをいただきましたのでご紹介します。左は満開を迎えつつあるエゾノウワミズザクラ。関東でウワミズザクラと言うと「煙突ブラシ」のようなお花を思い浮かべますが、蝦夷に咲くものはこんなに違うのですね。花を見ると確かに桜の仲間ではありますが…。10日ほど前に「桜前線が稚内や釧路に到達」というニュースを耳にしたばかりですが、気象台の標本木となるエゾヤマザクラともまた違います。どんな香りがするのでしょうか。どんな昆虫が群がるのでしょうか。画像では分からないところも興味が尽きません。

20200520釧路の空
東北や北海道の上空を寒気を伴う寒冷渦が通過中で、かなり大雨になっているところもあります。でもこのお便りの釧路では巻雲の中に青空が見えている清々しさですね(右画像)。ただし気温は午後になっても8度台。もう少し東の根室付近ではなんと6度台です。いっぽう東海や九州以南では25度を越しているところもあります。小さな日本ですが、なんとバリエーション豊かな国なんでしょう。

自分が住む街から北や南に大きく離れると、名前の似た草花も形状が随分違うことがあります。気候や風土に合う進化を遂げていった所以なのでしょうが、植物に限らず、私達の生活様式や文化・思考もまたそんな一面があるでしょう。極端な天候不順や異常気象に見舞われ、人間の限界を超えるパラダイムシフトに迫られようとも、諦めずに生き続けるタフさが自身の“進化”に求められる時代です。

【付記】
昨日19日と今日20日それぞれ正午の気象衛星を下A・Bとして掲載しておきます(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。昨日の画像で朝鮮半島付近にあるミニ台風のような渦構造が「寒冷渦」。今日は渦がぼやけてしまいましたが、まだ秋田の西海上に広がった中心があるのが分かるでしょう。

  • 20200519-1200jst衛星画像

    A.2020/5/19 12:00
  • 20200520-1200jst衛星画像

    B.2020/5/20 12:00


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