春と夏の境界はどこだろう?2020/05/16

20200516-1500衛星画像
今日は全国的に天気が悪くなりました。左画像は本日16日15時の気象衛星ひまわり画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。驚いたことに、島しょ部を含む日本のほぼ全域に雲がかかってしまい、地図をマッチさせるのに苦労しました。

当地・茨城は朝まで持ちこたえていたものの、昼にはしっかりした雨模様。まとまった雨が夕方まで続きました。窓を開けると「梅雨独特の香り」がプンプンします。日が差さないため最高でも20度そこそこの気温でした。最近の傾向からするとかなり寒いと感じます。

唐突ですが、みなさんは「春と夏の境界線」を引くとしたらどこだと思いますか?色々な考え方ができますよね。カレンダーでは5月まで春で、6月から夏。あるいは5月始めの「立夏」以降を夏としたり、梅雨入りまたは梅雨明けまで春を引っ張る考え方も。

気温変化に注目した分析をしてみました。気象用語に「冬日」と「夏日」があります。冬日は最低気温が0度未満の日、夏日は最高気温が25度以上の日。この5月のように寒かったり暑かったりを繰り返しながら季節は移るわけですが、気象庁アメダスポイントで冬日と夏日を記録した地点数の変化を追えば、春と夏の境界が分かるかも知れないと考えたのです。

2020年・冬日と夏日の入れ替わり
今年の4月1日から昨日5月15日までの記録をもとにカウントし、グラフ化したものが右図。傾向を見やすくするため、トレンドラインも描いてみました。(機械的な描画なので、トレンドラインが地点数ゼロを下回る部分が生じるのはご愛嬌…。)

こうしてみると、気温乱高下している日々でも、4月末近くに冬日と夏日とがきれいに入れ替わる時期があったことが分かるでしょう。暑さ寒さの実感を日本全体で均した場合、ここが春と夏との境目なのかも知れません。この方法の良いところは「人の感情やカレンダー上の都合を考えること無く単純計算できる」という点。

毎年計算するとかなりバラつくでしょうし、同様の方法で春夏秋冬を決めたらきっちり3ヶ月毎に分けられないと思います。西日本と東日本、北日本に分けたらかなり違いも出るでしょうが、人肌にマッチした季節区切りと言えましょう。他にも面白い算出方法があると思いますので、思いついたらぜひ教えてください。