梅雨時の部分日食は見えるかな?2020/05/27

20200621日食ダイヤ富士
今年世界のどこかで見える日食は2回。日本で見えるのは1回のみですが、その6月21日の部分日食が迫ってきました。全国どこでも見える上に日曜日だから期待大。ステイホームでも十分楽しめます。日本の南西側ほど深い日食となり、日食最大時には沖縄・那覇で8割、与那国島で9割も欠けてしまうでしょう。北海道でも2割ほど欠けますから見応え充分。各地の現象時刻や食分などは国立天文台・暦計算室・日食各地予報のページが役に立ちます。

本州以南は梅雨の時期ですが、いま天気の心配をしても始まりませんから見えることを前提に準備しましょう。ただし太陽を肉眼や望遠鏡で直に見ると大変危険。モニターを通しての観察も、機器破損や火災になることがあります。安全な観察方法を知っている人に十分指導を受け、できれば指導者と一緒に見てください。生半可で付け焼き刃な知識での観察は避けましょう。当サイトで以前紹介した「ピンホール式太陽投影機」もリスクの少ない観察法のひとつですからご利用ください。投影機は工作用紙や空き箱を使い短時間で作れます。

20200621日食図(NASA)
ちょうど半年前、昨年暮れにも部分日食が起こりましたが、全国的に天気が悪かったようです。今回の日食も夕方近くの時間帯に左下側が欠け、半年前の日食にそっくり。「日食ダイヤモンド富士」が見えるか調べたら、太陽高度が高いため観察可能場所が極めて限定されました。陸上自衛隊東富士演習場の東側付近で見える可能性があります。お近くの方は検討してみてはいかがでしょうか。左上画像はカシミール3Dで描いたシミュレーション。もう少し近づきたいところですが、演習場の中に入る必要があるかも。

世界的に見ればこの日食は「金環日食」です。右図はNASA-Eclipseサイトによる日食図。赤線で描かれた日食帯がアフリカ・インド・中国などを通り、台湾を横切って太平洋に達しています。渡航制限がなければたくさんのツアー客で賑わったことでしょう。

現地に行けなくても空の上から日食による月の影を見ることができます。当サイトで度々紹介している「気象衛星による日食月影観察」です。左下図は気象衛星ひまわりから見た前提で描いた日食図。時間とともにピンクの線に沿って月影の中心が移動する様子を見ることができます。お天気に関わらず楽しめますから、ネットで衛星画像を観察してくださいね。

20200621a
もちろん他国の気象衛星でも観察可能。ヨーロッパのMeteosatやインドのInsatも写野を日食帯が横切っています。詳しくはアーカイブ「静止気象衛星による日食月影の可視範囲」を参考にしてください。

面白いことに、半月前の満月(6月6日4時過ぎ)には半影月食が起こります。日食と月食とは対になることが多いのです。 そう言えば6月21日は夏至でもありますね。2014年12月22日に「朔旦冬至」、つまり冬至と新月が重なる日がありました。また15年後、2035年6月21日には「望旦夏至」もあります。言うなれば今回は「朔旦夏至」になりますが、この造語は本来の意味を無視して切って貼っただけ…「開会式の閉会」みたいにチグハグな印象を与えますから使っちゃダメですよ。

今日の太陽2020/05/27

20200527太陽
ずっと曇りや雨続きの天気でしたが、今日午後になって久しぶりの晴れ間が!と言ってももう15時半を過ぎて日が傾いてます。急ぎ機材をセットして撮影しました。

20200527太陽リム
左は15:40頃の太陽。実に10日ぶりの観察になりました。少し薄雲があり、明るさが落ちています。活動領域は無いけれど、左下に盛大なプロミネンスが出ていました。また弱いけれど右上にも大きなループの名残が見えますね。

今日は午前中から内暈が見えていました。昼近くなると太陽高度に合わせて隣家の屋根すれすれに環水平アークの断片が見えました(下A・B画像)。夕方には弱い幻日も確認できました。

なお本日の太陽は人知れずプレアデス星団(すばる)とヒアデス星団の中間に位置していました(下C画像/太陽観測衛星SOHOサイトから引用)。

  • 20200527ハロ

    A.内暈
  • 20200527環水平アーク

    B.環水平アーク
  • 20200527SOHO-LASCO-C3

    C.太陽観測衛星SOHO