M100に出現した超新星が増光中2020/01/10

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星仲間の(の)さんからの情報で、1月7日にZwicky Transient Facility(ZTF)のALeRCEグループによってM100に超新星が発見されました。発見当初は17等を下回る光度だったものの、急増光が期待されるとのこと。そこで、早速撮影してみることにしました。

ところが晴れ予報だった昨夜は宵のうちから天気が怪しくなり、夜中には小雨が降り出す始末。これでは望遠鏡を組み立てて待つことさえできません。時々天気を気にしながらM100が高くなる明け方を待つことに…。

その甲斐あって(?)3時半頃から雲が引き始め、4時過ぎには奇跡的に星が広がりました。急いで機材を準備、満月前の月明かりや薄雲の通過も気にせず可能な限りコマ数を稼ぎます。1時間も過ぎないうちにまた雲が押し寄せたため撮影終了。荒れ気味ながら仕上げたのが左画像です。

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超新星の位置が銀河中心核に極めて近い(約7″角程度)ため、うまく分離するか心配でしたが、撮影モニター上でもはっきり見えました。それだけ明るくなっているということですね。更に鮮明にするため、擬似カラー処理を施してみました(右画像)。これなら一目瞭然です。

M100には2019年のゴールデンウィーク頃にも超新星「SN2019ehk」が発見されました。1年経たずしてまた発見されるとはラッキーな銀河ですね。報告によれば今回はIcタイプの超新星とのこと。今後どのように光度変化するのか楽しみです。

【追記】
星仲間のmeimekoさんも9日に撮影しておられました。氏のブログにもありますが、M100に発見された超新星は今回で7個目(1901B・1914A・1959E・1979C・2006X・2019ehk・2020oi)です。集計に間違いが無ければ、M31やM33など近距離を除くM天体の銀河では一番多い出現数となりました。

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