宵は二重星団とパンスターズ彗星の接近、明け方は月と火星の接近 ― 2020/01/21
昨夕から雲が多くなり、21時頃まであまり星が見えませんでした。でもその後回復して、今朝にかけてよく晴れました。宵空ではパンスターズ彗星(C/2017 T2)が9等台になっており、今週から2月頭にかけてペルセウス座の二重星団に接近します。最も近づくのは27日で、離角は満月直径くらい。晴れれば見物なのですが、向こう10日間は不安定な天気予報です。まだ離れていますが、晴れている内に撮っておこうと準備しました。
今夜は絶対晴れると確信していたので、まだ雲がある時間から望遠鏡を組み上げ、二重星団をフレーミング。雲が薄くなってきたらすぐ撮影開始しました。あまり遅い時間になるとあっと言う間に高度を下げて光害へ没してしまうため、悠長にはしていられません。その甲斐あってコントラスト良く写ってくれました(左上画像)。来週も一夜でいいからスカッと晴れてくれないかなあ…。
夜中は疲れが溜まってダウン。でも夜明けの空を飾る月と火星とアンタレスの接近を見たかったので、明け方に起き出して見晴らし良い所までカメラを担いで歩いて行きました。月と火星の最接近は4時過ぎ頃で、離角は約1°45′。小型望遠鏡の視野に収まるほど素晴らしい光景でした。また火星とアンタレスの離角は約5.0°。接近という程じゃないけれど、それなりに近いですね。(記事末の表参照。)下に全景と拡大の両画像を掲載します。Bの拡大画像では多段階露光を使って月表面から地球照、周囲の微光星に至るまでコンポジットしてあります。(※A画像は画像上方向が天頂方向、B画像は画像上方向が天の北方向。)
なおA画像で忘れてはならないものがあります。像として写ってるわけではないけれど、画像中央付近(アンタレスの左下、火星の右下)に、「小惑星リュウグウ」がいるんです。はやぶさ2号も現在はまださほど離れずにいるでしょう。小惑星リュウグウは今後しばらく火星と見かけ上併走します。火星との離角が5°以上になるのは今年のゴールデンウィークが終わる頃。8月に入るといよいよ19等台、8月下旬には18等台まで明るくなるでしょう。
※自作ソフトによる簡易計算で、1900年1月1日から2099年12月31日までの日単位比較です。厳密な計算ではないのであしからず。
※ピンク色の文字は2°以内になるケースです。
※離角は各日21時JSTでの計算値です。最小離角や実現日は各期間の極小に近いですが、極小値そのものではありません。
今夜は絶対晴れると確信していたので、まだ雲がある時間から望遠鏡を組み上げ、二重星団をフレーミング。雲が薄くなってきたらすぐ撮影開始しました。あまり遅い時間になるとあっと言う間に高度を下げて光害へ没してしまうため、悠長にはしていられません。その甲斐あってコントラスト良く写ってくれました(左上画像)。来週も一夜でいいからスカッと晴れてくれないかなあ…。
夜中は疲れが溜まってダウン。でも夜明けの空を飾る月と火星とアンタレスの接近を見たかったので、明け方に起き出して見晴らし良い所までカメラを担いで歩いて行きました。月と火星の最接近は4時過ぎ頃で、離角は約1°45′。小型望遠鏡の視野に収まるほど素晴らしい光景でした。また火星とアンタレスの離角は約5.0°。接近という程じゃないけれど、それなりに近いですね。(記事末の表参照。)下に全景と拡大の両画像を掲載します。Bの拡大画像では多段階露光を使って月表面から地球照、周囲の微光星に至るまでコンポジットしてあります。(※A画像は画像上方向が天頂方向、B画像は画像上方向が天の北方向。)
なおA画像で忘れてはならないものがあります。像として写ってるわけではないけれど、画像中央付近(アンタレスの左下、火星の右下)に、「小惑星リュウグウ」がいるんです。はやぶさ2号も現在はまださほど離れずにいるでしょう。小惑星リュウグウは今後しばらく火星と見かけ上併走します。火星との離角が5°以上になるのは今年のゴールデンウィークが終わる頃。8月に入るといよいよ19等台、8月下旬には18等台まで明るくなるでしょう。
【参考:火星とアンタレスが見かけ上で3°以内に接近する時期・1900年-2099年調べ】
※2016年8月24日記事に掲載したものと同じです。期間開始 | 期間終了 | 日数 | 期間中の最小離角(実現日) |
---|---|---|---|
1905年9月2日 | 1905年9月7日 | 6日間 | 2.31°(1905年9月5日) |
1920年9月16日 | 1920年9月19日 | 4日間 | 2.80°(1920年9月18日) |
1922年7月9日 | 1922年7月25日 | 17日間 | 2.48°(1922年7月17日) |
1937年8月22日 | 1937年8月30日 | 9日間 | 1.90°(1937年8月26日) |
1952年9月9日 | 1952年9月13日 | 5日間 | 2.55°(1952年9月11日) |
1967年9月23日 | 1967年9月24日 | 2日間 | 2.96°(1967年9月23日) |
1969年5月30日 | 1969年6月8日 | 10日間 | 2.41°(1969年6月3日) |
1969年8月5日 | 1969年8月18日 | 14日間 | 1.27°(1969年8月12日) |
1984年8月31日 | 1984年9月6日 | 7日間 | 2.23°(1984年9月3日) |
1999年9月16日 | 1999年9月19日 | 4日間 | 2.76°(1999年9月17日) |
2016年8月20日 | 2016年8月28日 | 9日間 | 1.79°(2016年8月24日) |
2031年9月8日 | 2031年9月13日 | 6日間 | 2.50°(2031年9月11日) |
2046年9月22日 | 2046年9月23日 | 2日間 | 2.92°(2046年9月22日) |
2048年6月7日 | 2048年6月22日 | 16日間 | 1.75°(2048年6月14日) |
2048年7月29日 | 2048年8月14日 | 17日間 | 1.08°(2048年8月7日) |
2063年8月30日 | 2063年9月6日 | 8日間 | 2.17°(2063年9月3日) |
2078年9月15日 | 2078年9月18日 | 4日間 | 2.71°(2078年9月16日) |
2095年8月18日 | 2095年8月27日 | 10日間 | 1.68°(2095年8月23日) |
※自作ソフトによる簡易計算で、1900年1月1日から2099年12月31日までの日単位比較です。厳密な計算ではないのであしからず。
※ピンク色の文字は2°以内になるケースです。
※離角は各日21時JSTでの計算値です。最小離角や実現日は各期間の極小に近いですが、極小値そのものではありません。