関東を通過した台風9号とボイス・バロットの法則2016/08/22


20160822-1600気象衛星画像
台風9号は22日夜にやっと関東を抜けました。前座の大雨を含め、丸一日影響を受けたことになります。東北地方や北海道はまだこれから被害がありそうなので心配ですね。

台風の中心位置があまりにも居住地近くを通ることになったため、22日午後は具体的な位置を追いかけていました。速報値ではありますが、自宅から10km圏内を15時台に通過したようです。人生で一番台風の中心近くに立つという貴重な経験になりました。左はその時刻に近い16:00の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/経緯線などは筆者)。各赤点円は台風中心(推定)の直径1000km円です。

窓越しに外を観察しましたが、いわゆる台風の目で雨が収まったり青空が見えると言うことはありませんでした。気象衛星画像を見ても分かるように、台風9号にそれほどはっきりした目はありません。

20160822夕方
通過直前には自宅に最も近いアメダス龍ヶ崎ポイントで風速18.3m/sという、この日の県内最高値を記録しました。写真を撮ろうと思って窓を少し開けたら、風圧で閉まらなくなってびしょ濡れになってしまいました。雨も同時刻を中心に県内各地で1時間20mm以上と、滝のような雨です。

台風が通り過ぎた後、18:20前後には西空低空に僅かな夕焼けを確認(右)。この時まだ風が強く、小雨も降っていました。


関東の真ん中を通過した台風だったので、各地のアメダスが台風の動向を捉えたことでしょう。2015年・台風記事のいくつかで「ボイス・バロットの法則」の確認を試みましたが、今回はまさにおあつらえ向き。ということで早速やってみました。

ボイス・バロットの法則は「風を背にして立ったとき、左前に低気圧がある」というシンプルなもので、低気圧や台風の位置を簡易的に知る方法として知られています。もちろん建物や地形など風が周囲の影響を受けやすい場所では成り立ちませんが、それも含めてどうなるか調べてみるのは面白いことです。

左図は、気象庁サイトで発表されている各地のアメダス風向きデータを元にGoogleMapへ描画するプログラムを作り、それをキャプチャした画像です(※拡大や移動はできません)。台風の経路(紺の線)、台風中心位置(青丸)、アメダスポイント(黄緑点)、風向き(緑線/例:南風の場合は北へ向かう線になる)、風を背にしたときの左前45度方向(赤線)です。下部のボタンを押すと6時から21時まで1時間おきの画面を切り替え表示できます。赤線・緑線は固定長で、風の強さとは関係ありません。またアメダス風向は16方位なので、精度はその程度です。

いかがですか?傾向をつかんでいると言えそうでしょうか?また、皆さんのお住まいでは成り立ったでしょうか?簡単な法則ですが、何かに役立つことがあるかも知れませんよ。

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