2025年の暦要項が発表される2024/02/01

立春と二百十日の変化
本日2月1日付官報で、国立天文台から2025年の「暦要項」が発表になりました。これをもって正式な2025年の祝日や日曜などが正式なものとなり、来年のカレンダーがデザインされます。(世に出回っている2026年以降のカレンダーは国が認めた公式のものではない、と言うことです。)

パラパラ見ていて、雑節の「二百十日」に注意がいきました。このころは台風シーズン真っただ中であり、関東大震災とも絡めて9月1日が防災の日になっていることは皆さんご存知の通りですが、このところ二百十日が「8月31日」というパターンが目に付くなぁと感じていたのです。今年も来年も8月31日です。1900年以降では1988年から8月31日のケースが始まっていますね。

当ブログで時おり二十四節気の変化を取り上げてきました。近年の前後数百年を見ると、どの節気の日時も概ね三日幅にわたる上下変動があります。二百十日は立春から209日経った日ですから、どんな変化をするのか気になりました。そこで立春と合わせて描いたのが左上の図です。左の縦軸は立春瞬時で、2月の何日かを表しています。(時刻は小数化しています。4.5なら2月4日12:00。)また右の縦軸は二百十日の日付で、時刻に関わらないため日付のみの離散的な分布になります。

私はもう少しばらけるのかと思ったのですが、うまく三日間のどれかに収まるようですね。閏年の影響で立春が2月5日正午を過ぎる日もあるけれど、閏日が挿入される年は二百十日経つのに一日分余裕があるため、9月3日まで到達するのを抑制する効果があることも分かりました。逆に、立春が2月4日正午より早い年では日付が足りず、一日戻って8月31になる傾向も見て取れます。しかしまぁ、不確実な天然の天体時計なのに何百年、何千年単位でほとんど狂わず使える暦の仕組みを作り上げた先人達には驚かされますね。

コメント

トラックバック