ぼんやり満月とはっきり光環2018/03/02

20180302満月
昨夜から今朝はよく晴れましたが、風速5m/s以上の風がひっきりなし。夜中過ぎには止むだろうと思っていたのに、夜中過ぎに7m/sに達しました…。

まぁ、まもなく満月となる月がキレイだったので、そんな状況でも望遠鏡を出して撮影してみたわけです。でも望遠鏡越しの月は波ガラス越しのようで、細部が全く分からないほど。高度が高いのにこんなグチャグチャな満月見たことありません。何枚か合成してみましたが(左画像)、ぼんやりするばかりなのでこれ以上の加工は諦めました。

ですが、いいこと(?)もありました。ちょうど月が屋根の上だったので、試しに月本体を屋根に隠してみたら…見える、見える、花粉光環です!昼間の太陽では全く見えず、実際鼻もムズムズしなかったのですが、夜になってからどうもむずかゆい…。もしや、と思ったわけです。右下画像は満月本体を屋根で隠し、周囲を撮影した画像。たいへん淡いので色彩強調しています。三重目の赤リングまで確認できます。月はちょうどしし座のお腹付近にあり、画像の範囲にはM95やM96などがあるエリア。月や恒星の位置を頼りに花粉光環の直径を詳しく分析できますね。

花粉光環は強い光源があれば見えますので、満月でも1、2秒あれば写ります。今回たまたま昼間見えず夜見えたのは、花粉の活動時間が変わったのではなく、風向きが変わったせいだと考えています。花粉は空気中に均一に広がってるわけではないでしょう。一応大きさと重さを伴う粒子ですから、煙突の煙のように「流れる筋道」があると思われます。

20180302満月の花粉光環
発生源の杉林はあちこちにありますが、それでも満遍なくあるわけではありません。花粉が多く流れているホットスポットがあって、時々刻々変化していると考えるのが良さそうです。

もし広範囲に花粉があるなら、低空ほど多くの花粉層を通ってくるので、高高度よりもハッキリした光環が見えるでしょう。光環の定量的な測定方法があれば幾つもの観察ポイントを設けて観察することで(CTスキャンのように?)花粉層の断面図が作れるかも。どなたかやってみませんか?

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