三回目のマスター彗星検出チャレンジ2015/06/11

20150610マスター彗星
昨日夕方から一時的に晴れたので、6月4日6月6日に続き三回目の「マスター彗星(C/2015G2)検出チャレンジ」をしました。低空に雲はありませんでしたが、透明度が悪そうな夕焼け色です。肉眼で辛うじてプロキオンが見えましたが、三回の中では一番見づらい状態でした。

写野に電線が入ってしまうことは目に見えていたので、気にせず撮りました。最終的には強烈にコントラストを上げなければならないので、1シーン8枚コンポジットを大前提の大量撮影です。その中から適切な画像を選びました(左はその中の1シーン)。

20150610マスター彗星
今回は180mm+APS-Cでもプロキオンと一緒の写野です。自分が扱える解像度としては一番良い状態でした。ただフラット処理をしてないせいか背景に斑があり、彗星位置付近が少し暗くなっています。暗くなるまで撮影しましたが、高度が低くなれば周囲の星も消えてしまうほど減光するので限界があります。もちろん障害物もあって19:53以降は撮れませんでした。

左上画像の四角エリアを拡大強調したのが右画像です。丸の中心が彗星予報位置ですが、結局どのシーンにも彗星像は見当たりませんでした。恒星は8.9等程度まで確認できます。彗星が暗いからか、低空の減光のせいか、薄暮が明るいせいか、それとも予報位置が微妙にずれているのか…本当のところは分かりません。すっきりしない気分です。無駄かも知れませんが、何日か時間をかけてもう少し画像処理をやり直してみようと思います。

低空のモヤが少ない高い山などなら、国内でも撮れたのかも知れませんね。そろそろ私の所からは限界です。また秋以降日本の空に戻るマスター彗星を捉えようと思います。

今日の太陽2015/06/11

20150611太陽
昨夜は雲が多めで、星も月もあまり見えませんでした。日が昇っても雲が多めでしたが、午後になると空の二、三割は青空になりました。

左は14:30前の太陽です。薄雲の飛来を受けながらの撮影となりました。いくつかの活動領域は今日は静かです。左やや下のリム近くにとても明るい部分が見えました。新しい活動領域が見えてきたのでしょうか。
20150611太陽リム
北半球はダークフィラメントが何本が目立ちますね。プロミネンスはみな小さいものばかりですが、淡いものがかなりたくさん見えていて興味深いです。

夕方の美しいハロと不思議な雲2015/06/11

20150611ハロ
15時過ぎのこと。日差しが暑い中を病院に歩いて向かう途中、頭上のきれいなハロに気付きました。よかった、今日はカメラ持ってる…そう思いながら何枚かパチリ。

見ると、最近頻発してる内暈とは様子が違います。太陽の真上に測って22度の内暈の位置ですが、左右に離れるほど太陽から離れていました。つまり横長の楕円です。これは内暈ではなく、外接ハロ(上部タンジェントアーク)ですね。このときの太陽高度は45度弱なので、今年5月22日15時少し前の状況とほぼ同じです。

20150611ハロ
数分見ていると、最初薄かった内暈も見え出しました。美しい虹色が二重になっていますね。右の強調画像でそれぞれのハロの曲率がしっかり違うと分かるでしょう。下半分は全く見えませんでしたが、運が良ければ両方のハロが一周見えます。また外接ハロは太陽の高度が下がると上下に分離(上部/下部タンジェントアーク)して、複雑な形状に変化しますよ。(→2014年10月10日上部タンジェントアークの例。)

その後病院の建物に入ってしまったので顛末が分かりませんが、このとき既に急速に曇ってきていました。17時過ぎ帰路についたころは雲だらけで何も見えませんでした。

その後18時半過ぎに西空を見るとまた青空がちょっと見えました。なんだか不思議な雲が出ています(左下画像)。西から東へ伸びていたのですが、筋状の構造が入り組んでいます。カーラーで巻いた長い髪のように、筒状になって渦を巻いているのかもと感じました。雲全体はゆっくりと北へ向かっていました。

20150611夕方の雲
で、思ったんです!この雲はローリングしていたんじゃないかと。目で追っただけの観察なので不確かですが…。ちょうど綿飴を作るとき割り箸を芯に糸状の砂糖を絡め取るように、(空には芯が無いけれど)

20150611夕方の雲
大きな空気の渦が回転しながら水蒸気を雲に仕立て、筒を作っていたのかも知れません。

タイムラプス動画にするんだったと後悔…。雲は立体的・動的に観察すると本当に面白いですね。