月面北極のピアリー・クレーターを確認2019/08/19

20190818_20410月
8月16日記事にチラッと書きましたが、ここ数日は月面の北側が良く見える期間です。これに併せて比較撮影や北極点の特定をしようと計画していましたが、今日(19日)と明日は天気が崩れる予報。実際まったく月が見えませんでした。ですので、計画初日の18日未明に撮影した画像のみを使って記事にしようと思います。

まず全体像。左は18日2:30過ぎの撮影で、太陽黄経差204.10°、撮影高度は約42.2°、月齢16.6。立ち待ち月とか居待ち月と呼ばれる月相です。個人的にはこの頃から下弦過ぎ頃までの月面がいちばん好きです。

ところで、模様やクレーター位置をちらっと見ただけで、ベテランさんは「今夜は北側が見やすいなぁ」などと分かるそうですが、観察初心者さんや月面に不慣れな方は難しいでしょう。天文カレンダーを見たって、そんなの一言も書いてありませんよねぇ。

「月は微妙に首を振っているから、裏側の一部が見える」という「秤動」を知識としてご存じの方は多いでしょうが、それが実際の月観察にどう影響するか予測することはワンランク上の話になります。(※このへんのお話しは後日に月面観察アーカイブへ加える予定。)ひとまず、月の北側がどうなっているか見てみましょう。

20190818月の北側
18日明け方は透明度が悪かったけれど、ここ数日の中では大気の揺らぎが少なかったほうです。思い切って拡大撮影したのが右画像。中央下のプラトー(内側が暗いクレーター)から北極までを収めてあります。さらにこの画像から北極付近…北緯がおよそ70°より高緯度地方を拡大トリミングしたのが下A・B画像です。

どこまで写っているか特定したところ、北極を探す目印となるエルミート(Hermite/ヘルミット)およびピアリー(Peary)の二大クレーター内部まで日が差しており、さらにピアリーを取り巻くHimshelwoodやWhippleなどの小クレーターも見つかりました。Whippleがしっかり確認できたのは初めてかも知れません。このHimshelwoodとWhippleの間に『月の北極点』があるんです。

  • 20190818月の北極付近

    A.月の北極付近
  • 20190818月の北極付近

    B.月の北極付近(名前付き)


かくして初日にいきなり北極点到達できました。今年は5月17日に南極探検も済ませてあります。今回は北極探検家ロバート・ピアリーさんを冠したクレーターまで到達でき、数ヶ月で両極制覇できたことに感無量…。まぁ、晴れれば誰でも毎年できますけれど(笑)。

調子に乗って、欠け際を何ヶ所か撮影しました。そのうちの2枚を下に掲載します。月惑星の拡大はかなり苦手ですが、こうして目的を持って観察や撮影をすると張り合いがありますね。アトラス・クレーター内の複雑な地形、ペタヴィウス・クレーター内に細く光る渓谷などもしっかり確認できました。なお9月・10月もチャンスがあれば北極探検を楽しもうと考えています。

  • 20190818エンディミオン

    C.エンディミオンやアトラス付近
  • 20190818ラングレヌス

    D.ラングレヌスやペダヴィウス付近


参考:
アーカイブ:月の形(黄経差180度以上、216度未満)

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