とても発達した台風13号2015/08/05

20150804朝の台風13号
先島諸島や台湾方面に近づきつつある台風13号ですが、その勢いはかなり強いものです。昨日8月4日は中心付近の気圧(空気の圧力)がなんと900hPa(ヘクトパスカル・圧力の単位)まで下がっていて驚きました。左画像(画像元NICTサイエンスクラウド)は4日朝8時の台風13号衛星画像ですが、「台風の目」がクッキリしていますね。

ここまで気圧が下がる台風は無い訳じゃないけれど、最近では希です。中心気圧の低さは台風の風速や規模と直結しますから要注意。今日正午時点では930hPaまで上がりましたが、ひとつ前の復活台風12号のように再度低くなることもありますから確実に弱まるまで安心はできません。

5月13日のブログ記事で作った何パターンかの集計のうち、中心気圧がどこまで下がったかに注目したグラフ(台風の寿命内でもっとも低かった気圧を、1年間ごとに区切って最低・最高・平均算出)を右下に引用しておきます。対象は1981-2014年に発生した867個の台風です。グラフ青線を見ると分かりますが、900hPaより低くなるケースは1992年より前のほうが多かったようです。でも近年でも時々ありますね。2010年台風13号は885hPa、2013年台風30号は895hPaまで下がりました。

年間到達最低気圧(1981-2014)
また2000-2014年発生の353個については、台風中心の到達最低気圧が発生時期とどのような関係があるか、月別分布を集計しました(下表)。発生時期はJST(日本時間)換算、また気圧は20hPa刻みとしました。台風発生数は8月がピークですが、例えば中心気圧の低い920hPa未満の台風に限ると9月や10月にピークがずれてる気もしますね。高々350個あまりの集計で傾向を見るのもおこがましいですが、人間が持ってる台風データを総動員してもせいぜい千のオーダーなので、万とか億という確からしい統計にはなりません。年間数十個の台風から傾向を把握し防災対策を練る必要があるのです。

【到達最低気圧の月別分布・2000-2014年調べ】
中心気圧
の最低値
900hPa未満900hPa以上
920hPa未満
920hPa以上
940hPa未満
940hPa以上
960hPa未満
960hPa以上
980hPa未満
980hPa以上
1000hPa未満
1000hPa以上小計
1月00000336
2月00101013
3月00000303
4月00212207
5月018245020
6月0125813029
7月001261714352
8月0410141730176
9月0912121421270
10月131111911147
11月133439326
12月020315314
小計22361587611617353

参考:
2015年・台風関連の記事(ブログ内)

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