メキシコ・北米皆既日食による月の影2024/04/09

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本日9日未明、メキシコ・北米日食が起こりました。これに伴い地球上に月の影が投影され、それをいくつかの人工衛星が映し出しています。ここでは静止気象衛星などによる日食月影を掲載します。

左は日本の気象衛星ひまわり9号が1:40JSTに撮影した月影(元画像:NICT)。地球に向かって東端が暗くなっていますね。ひまわりは10分おきに全球画像を撮影していますので、この前後のショットを見てみると影が移動する様を体感できるでしょう。

記事下はアメリカの静止気象衛星GOES-18(WEST)およびGOES-16(EAST)がとらえたもの(画像元:RAMMB/画像処理等は筆者/ナチュラルカラー処理)。シミュレーションの皆既帯に沿って影が移動する様子が分かります。また右下画像は地球観測衛星Terraによる月影(NASA-World Viewから引用)。周回衛星でもタイミングが合えばこのように暗く写ります。きっと国際宇宙ステーションからも見えたことでしょう。(→追記:NASAブログおよびYoutubeで取り上げられていました。)

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現地の中継なども見ていましたが、晴れたところが結構あって良かったですね。目立つプロミネンスもあちこち出ていて、惑星も見えており、現地の興奮が伝わりました。約1年前に起こったハイブリッド日食に比べて皆既時間も長かったので、色々な観測ができたことでしょう。

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追記1:左画像はDSCOVRによる日食月影。これは非常に分かりやすく広がっていますね。連続でご覧になりたければDSCOVR:EPIC公開サイトで2024年4月8日を指定してください。

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追記2:日食月影ではありませんが、SDOサイトを調べたら部分日食として撮影された時間帯がありました(右画像)。地球外を飛んでいる衛星なので地上とは位置も時刻も随分ずれています。

GOES-18(WEST)時刻GOES-16(EAST)
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GOES-18(WEST)時刻GOES-16(EAST)



参考:
金環日食による月影(2023/10/15)
人工衛星から見たハイブリッド日食の月影(2023/04/20)
ヨーロッパやロシアで見えた部分日食による月影(2022/10/26)
皆既日食に伴う月影が南半球を通過(2020/12/15)
衛星がとらえた6月21日の日食月影(2020/06/21)
衛星がとらえた12月26日の日食月影(2019/12/26)
衛星がとらえた7月3日明け方の日食月影(HIMAWARI編)(2019/07/03)
衛星がとらえた7月3日明け方の日食月影(GOES編)(2019/07/03)
アーカイブ:静止気象衛星による日食月影の可視範囲

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