すらっとのびた水星の尾2024/03/28

20240327水星の尾
週末に向かって天気がまた下り坂のようですが、昨夕から夜半前までは何とか持ちこたえていました。25日に東方最大離角を過ぎた水星ですが、28日から29日にかけてナトリウム原子の尾を出すピークを迎えるため、22日の観察に倣って望遠鏡を向けました。

低空に雲とモヤ、上空は電線や建物その他の障害物が多い方向になってしまい、かなり無茶な撮影になりましたが、左画像の通り50′角ほどのすらっとした尾をとらえることができました。今まで挑戦した中では最も長い尾でしょうか。水星本体は内合に向かって急速に光度を下げているため、たった数日でも探しづらくなりました。もう一回くらい撮ってみたいけれど、天気が不安定…。

新天体の発見情報もあったので、続けざまに撮影。まず25日1:11ごろ、山形県の板垣公一さんがかみのけ座のUGC7223に15.9等の超新星候補天体を発見したとのこと。発見時は満月から15°も離れてなかったので驚きです。分光もままならなかったようですが、昨夜ようやくType2の超新星と分光されたようです(下A画像)。淡過ぎてよく分かりませんが、超新星の背後にフェイスオン銀河が写っています。また画像左上の大きな銀河はM98。

もうひとつ27日2:42ごろ、北海道の上田清二さんがわし座に11.2等の突発天体を見つけたとのこと。未明にわずかな晴れ間が合ったので、これも撮ってみました(下B画像)。ただ、該当位置付近に11等台の天体はありませんでした。マーカー位置の恒星(普段は15等くらいの変光星らしい)の短時間の増光か、あるいは何か別の光の見間違いか…。他の観測が無いので謎です。

  • 20240327_SN2024exw in UGC7223

    A.SN2024exw in UGC7223
  • 20240328_TCP J18595064+0605336

    B.TCP J18595064+0605336