劣悪シーイングのオニール橋2024/02/28

20240228オニール橋付近
だいぶ欠けてきた月が隣家の屋根から昇ったのは22時ごろでした。南側に背の高い建物があるため、南緯が低い天体ほど見える時間帯が極端に短く、また排熱の影響も受けやすいのです。風は止んでいましたが淡い雲が広がっており、あまり期待せずに望遠鏡を月に向けました。案の定目茶苦茶なシーイング。見どころが多い位相でしたが、幾ら待っても改善せず、全面観察後に数枚撮影したあと諦めてしまいました。

オニール橋の日照が良い具合(左画像)。無いはずの跳ね橋の下を通り抜けた斜陽が水面を照らしているように見えます。ひと晩前に見えたクレオメデスからメッサラにかけてのクレーター列はもう影の中。タルンティウスやコーシーに明暗境界が迫ってきたものの、連鎖クレーターなど細かいところは全く見えません。

20240228神酒の海付近
日没が迫ってきた神酒の海も写してみました。SLIM近くのShioliクレーターを包む光条が辛うじて写っていますね。テオフィルスの月面グーはもう少し影が出ないと分かりません。アルタイ断崖に少し影が出てきました。二日後あたりが見ごろでしょうか。

着陸の際横倒しになったIM-1(Nova-C/Odysseus)はやはり電力低下が心配されているとのこと。もともと高緯度地に垂直に立って効率良く発電する姿勢で設計されていたのでしょうから、横倒しの悪影響は当然と言えば当然。SLIMも残り二日で二度目の夜を迎えます。次に目覚める保証はありません。両基とも見守りたいと思います。

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