水星の尾が見えない2024/01/07

20240107水星の尾
2023年12月23日に内合を迎えた後、明け方に姿を見せている水星。1月12日の西方最大離角に先んじてTAA(真近点角/True Anomaly Angle)が70°-100°になっており、ナトリウムの尾が伸びている可能性があります。今朝方晴れ間があったので撮影してみることにしました。

しかしながら我が家から東側の見晴らしは良くありません。かと言って機材一式を空が開けた場所まで運ぶのは諸事情により困難。今回は庭(共用駐車場)の範囲でできるだけ水星が早く見える場所を探して撮影しました。それでも撮影を始められるのは市民薄明開始の十数分前になってしまいます。かなり明るい状態ですね。

左上画像が実際に撮影したもの。白黒反転してあります。中央左寄りの黒い丸が水星で、右(天の西)方向に短い尾が少しだけ写りました。あまり鮮明ではなく「写っている気がする」程度の弱々しさ。2023年4月26日記事で捉えた際はPCモニターでも尾が見えましたが、今回は全く見えませんでした。なお水星を囲むように見える円形の像はナトリウム透過用ナローバンドフィルターのゴーストです。(彗星のコマのような実在するものではありません。)

理由は幾つか考えられます。例えば「低空に薄い雲が出ていたためコントラストが弱まった」「今朝の時点でTAAが90°を越しており、尾のピークを過ぎている」「水星以外の恒星が分からないくらい背景光が明る過ぎる」等々。やはりもっと低空で暗いうちに撮影すべきだったのでしょう。撮影環境の問題は自分の努力で変えられないため、諦めざるを得ません。3月下旬に西空でベストチャンスが巡ってきますので、晴れたら再チャレンジしよう思います。

参考:
アーカイブ「水星の尾の見頃」

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