久しぶりの水星 ― 2025/03/08
昨夕から夜半前まで薄雲が増えつつも晴れ間がありました。昼間吹いていた強風は徐々に収まってきたものの、天頂近くまでシーイングが乱れまくっていました。
ちょうど夕空に金星と水星が並んでいたので、久しぶりに水星の尾を捉えるべく望遠鏡を向けました。今期の宵側は東方最大離角(本日8日)の後から尾が見やすい時期へ移行する絶好のタイミング(→アーカイブ「水星の尾の見頃」参照)。昨宵時点ではまだ見やすいとは言えませんでしたが、一応撮っておくことにした次第。
金星も拡大撮影する予定だったため焦点距離を長めにした影響か、尾があるのかないのか分かりません(左画像)。あるとすれば方向角60°付近(画像の10時方向)です。強めの処理をするとモヤッと明るいですが、フィルターゴーストとか別の可能性もあります。元々まだ尾が光る時期に入ってないから、この程度でも仕方ありませんね。また晴れたら望遠鏡を向けてみましょう。
念のために書くと、水星のナトリウムの尾は常に出ていますが、光って見えるかどうかは太陽との相対速度に依存します。地上から観たとき「太陽から離れている」「高度がある」「光度がある」という三条件が揃う時期と、尾が光る条件というのは全く別の周期。今期は3月9日の週、中ごろまでです。後になるほど尾は輝くけれど、水星の高度や光度がどんどん下がります。ご覧になりたい方はチャンスを逃さないようにしましょう。この後金星も撮ったのですが、あまりのシーイングの酷さでボツ。もう内合が近いため、日没後の撮影は難しいですね。
米国月面探査機「Blue Ghost」に続いて7日2:30JSTごろ月面南極域に着陸したIntuitive Machines社の民間探査機「Athena」でしたが、ファーストミッションに続きまたも横転してしまい、太陽発電がままならず電池切れでミッション終了が告げられました。失敗は残念ですが、ここから多くを学んで欲しいものです。
昨夜の月に望遠鏡を向けると、あまりの悪シーイングに具合が悪くなるほどでした。一応撮ってみたもののうまくスタックしてくれません。偽模様だらけで不完全ですが右に掲載します。7日21:40頃の撮影で、太陽黄経差は約100.63°、撮影高度は約49.02°、月齢は7.49。見ごろを過ぎて明るくなったけれど月面X&LOVE地形が確認できます。画像下側・欠け際ギリギリにAthenaの着陸地点も写っていますよ。
14日の満月は南北アメリカを中心に月食が見られます。日本は北海道や東日本の一部で月出帯食(部分食の最後)となります。また19時JSTごろまでは全国的に半影食の状態が続いています。薄暮のころ昇った月を見ると上側(本影に近い側)が少し暗く感じるかも知れません。晴れたら観察してみましょう。
ちょうど夕空に金星と水星が並んでいたので、久しぶりに水星の尾を捉えるべく望遠鏡を向けました。今期の宵側は東方最大離角(本日8日)の後から尾が見やすい時期へ移行する絶好のタイミング(→アーカイブ「水星の尾の見頃」参照)。昨宵時点ではまだ見やすいとは言えませんでしたが、一応撮っておくことにした次第。
金星も拡大撮影する予定だったため焦点距離を長めにした影響か、尾があるのかないのか分かりません(左画像)。あるとすれば方向角60°付近(画像の10時方向)です。強めの処理をするとモヤッと明るいですが、フィルターゴーストとか別の可能性もあります。元々まだ尾が光る時期に入ってないから、この程度でも仕方ありませんね。また晴れたら望遠鏡を向けてみましょう。
念のために書くと、水星のナトリウムの尾は常に出ていますが、光って見えるかどうかは太陽との相対速度に依存します。地上から観たとき「太陽から離れている」「高度がある」「光度がある」という三条件が揃う時期と、尾が光る条件というのは全く別の周期。今期は3月9日の週、中ごろまでです。後になるほど尾は輝くけれど、水星の高度や光度がどんどん下がります。ご覧になりたい方はチャンスを逃さないようにしましょう。この後金星も撮ったのですが、あまりのシーイングの酷さでボツ。もう内合が近いため、日没後の撮影は難しいですね。
米国月面探査機「Blue Ghost」に続いて7日2:30JSTごろ月面南極域に着陸したIntuitive Machines社の民間探査機「Athena」でしたが、ファーストミッションに続きまたも横転してしまい、太陽発電がままならず電池切れでミッション終了が告げられました。失敗は残念ですが、ここから多くを学んで欲しいものです。
昨夜の月に望遠鏡を向けると、あまりの悪シーイングに具合が悪くなるほどでした。一応撮ってみたもののうまくスタックしてくれません。偽模様だらけで不完全ですが右に掲載します。7日21:40頃の撮影で、太陽黄経差は約100.63°、撮影高度は約49.02°、月齢は7.49。見ごろを過ぎて明るくなったけれど月面X&LOVE地形が確認できます。画像下側・欠け際ギリギリにAthenaの着陸地点も写っていますよ。
14日の満月は南北アメリカを中心に月食が見られます。日本は北海道や東日本の一部で月出帯食(部分食の最後)となります。また19時JSTごろまでは全国的に半影食の状態が続いています。薄暮のころ昇った月を見ると上側(本影に近い側)が少し暗く感じるかも知れません。晴れたら観察してみましょう。