雲の合間に月と木星観察2024/08/28

20240828虹の入江、雨の海西部
昨夜から今朝も雲が多い予報だったため期待してませんでしたが、未明から明け方に晴れ間が訪れました。ちょうど下弦を過ぎた月や木星、火星など昇り始めた時間。雨の心配はなさそうなので、ひとまず望遠鏡を外に出して外気に慣らします。いつもこの段階でまた曇ってしまう訳ですが、今回は大丈夫でした。ぱっと見て星の瞬きが目立っていたためシーイングはあまり期待しませんでした。案の定二晩前より落ちていたものの、冬よりは随分マシです。

まずは月面。あちこち撮りまくった中から二枚掲載。左はおなじみ虹の入江から雨の海にかけて。半円の入江がとても美しい位相です。入り江内の細かいクレーターや北寄りにある黒X地形(数字の4にも見える)がはっきり分かります。入り江と月面リムの間にシャープ谷があるんですが、この画像では影が出やすい太くて深い部分しか分かりません。南北に倍以上伸びた狭くて浅い部分があるはずで、なかなか写ってくれない対象です。シャープ谷のすぐ外側のルーヴィル谷はもっと狭く、これは地上から確認するのは困難なようです。雨の海の溶岩流もなんとなく写っているようですが、もっとシーイングの良いときに遭遇してみたい…。

20240828シラー、ロンゴモンタヌス、クラヴィウス
右画像は月面南部。ちょうどクラヴィウスが欠け際にかかろうとしていました。目玉がいっぱいあって面白い。東にくっついてるポーターとラザフォードが上側になるよう全体を反時計回りに90°回転させると、づぼらやのフグ看板にも見えます。もっと回すと、ふてくされた男の子にも。クレーターで顔を作るのは鉄板ネタ。

明るくてすぐに気付けませんでしたが、バイイ全部が姿を現していました。バイイの更に裏側にあるハウゼンも少し見えていますよ。ドリガルスキーやボルツマンも確認できますね。ボルツマン付近は高い山があって目立ちます。ここでグレージング(接食掩蔽)が起こったらさぞ面白いでしょう。

20240828木星
月面堪能後、まだ天気が持っていたので木星も撮影。ちょうど木星に隠れていたイオが出てきてくれました。NEBの乱れっぷりが面白い。STB(?)あたりの太い縞が大赤斑と違う速度で回ってるので、このあたりの表情を見るたび違う印象を味わえます。

予定の撮影を終えた途端に雲がかかってしまいました。空が明るくなる頃に大赤斑が出てきたはずですが未確認。

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