宵の晴れ間にお月見 ― 2024/09/12
昨夜から今朝にかけて、度々雲が横切る空。宵空は晴れ間が多く、上弦をちょっと過ぎた月が綺麗に見えたので観察しました。
左画像は11日18:30頃の撮影で、太陽黄経差は約91.65°、撮影高度は約23.72°、月齢は8.31。上弦瞬時から3.5時間過ぎています。かなり低空で通常観察に使っている庭先では全く見えなかったので、前夜に新星撮影で使った室内設置の機材で観ました。ふたまわり小さな望遠鏡ながらしっかり写ってくれて驚きです。
月面X等は前夜だったため、この画像ではすっかり明るいですね。でも「マギヌスの魔女」や「直線壁の朝」はとても良いタイミング。まだ薄暮が終わる前から魔女の顔が見えており、暗いけれど左画像でも確認できます。下A画像は拡大撮影したもの。こちらは見やすくしてあります。敢えて切り抜きませんので、魔女の顔を探してみてください。(画像を時計回りに90°回転…。)直線壁は崖っぷちまで光が届き、かつ崖下の平地がまだ暗い状態。私が一番好きな位相です。崖下にあるバートのクレーター縁だけ光っていて面白いです。ミュラーやアブルフェーダーの連鎖クレーターも見えてます。
下B画像は月面中央付近。月面V地形が画像中央にあります。アペニン山脈のなかほどにアンペール山の二つ星が見えていました。周囲の星も見え始まってますから、タイミング的にはもう少し前のほうが良かったですね。日没前ですが。ヒギヌス谷やトリスネッカー谷も見ごろ。もう少し後だとグルイテュイゼンの月面都市が見えてきたはず。
下C画像は北部。プラトーでRay現象が見えるかと期待したけれどちょっと早かった。21時過ぎごろ見えたはずですが、高度がもう10°未満です…。アルキメデス西側のふたつの山が針のように細くて長い影を落としていました。半分切れてしまいましたが右上にビュルク周囲の複雑な谷が見えています。
色々とタイミングがよかったり、ずれていたりするのに一喜一憂するのが月面の醍醐味。このあとは未明まで雲が多くなってしまいましたが、なかなか楽しいお月見になりました。
【追記】
月撮影の直前、ベランダからとてもクリアな反薄明光線が見えました。月が浮かぶ南の低空には平行な光と影の筋がクッキリでており、太陽が沈んだ空には茜色に染まる鉄床雲。9月なのにまだ夏の風景のようです。
左画像は11日18:30頃の撮影で、太陽黄経差は約91.65°、撮影高度は約23.72°、月齢は8.31。上弦瞬時から3.5時間過ぎています。かなり低空で通常観察に使っている庭先では全く見えなかったので、前夜に新星撮影で使った室内設置の機材で観ました。ふたまわり小さな望遠鏡ながらしっかり写ってくれて驚きです。
月面X等は前夜だったため、この画像ではすっかり明るいですね。でも「マギヌスの魔女」や「直線壁の朝」はとても良いタイミング。まだ薄暮が終わる前から魔女の顔が見えており、暗いけれど左画像でも確認できます。下A画像は拡大撮影したもの。こちらは見やすくしてあります。敢えて切り抜きませんので、魔女の顔を探してみてください。(画像を時計回りに90°回転…。)直線壁は崖っぷちまで光が届き、かつ崖下の平地がまだ暗い状態。私が一番好きな位相です。崖下にあるバートのクレーター縁だけ光っていて面白いです。ミュラーやアブルフェーダーの連鎖クレーターも見えてます。
下B画像は月面中央付近。月面V地形が画像中央にあります。アペニン山脈のなかほどにアンペール山の二つ星が見えていました。周囲の星も見え始まってますから、タイミング的にはもう少し前のほうが良かったですね。日没前ですが。ヒギヌス谷やトリスネッカー谷も見ごろ。もう少し後だとグルイテュイゼンの月面都市が見えてきたはず。
下C画像は北部。プラトーでRay現象が見えるかと期待したけれどちょっと早かった。21時過ぎごろ見えたはずですが、高度がもう10°未満です…。アルキメデス西側のふたつの山が針のように細くて長い影を落としていました。半分切れてしまいましたが右上にビュルク周囲の複雑な谷が見えています。
色々とタイミングがよかったり、ずれていたりするのに一喜一憂するのが月面の醍醐味。このあとは未明まで雲が多くなってしまいましたが、なかなか楽しいお月見になりました。
【追記】
月撮影の直前、ベランダからとてもクリアな反薄明光線が見えました。月が浮かぶ南の低空には平行な光と影の筋がクッキリでており、太陽が沈んだ空には茜色に染まる鉄床雲。9月なのにまだ夏の風景のようです。